毎日1秒刻みでスケジュールを組んでる人は気をつけてくださいね。
明日、2015年7月1日は「うるう秒」が差し込まれる日です。うるう秒は地球の自転が遅くなっているのを埋め合わせするために必要なことではあるんですが、インターネットの世界には大きな被害をもたらしますよね。
ほとんどの人は、毎日を世界協定時(UTC)というかっちりした時間に従って生きてると思います。UTCでは、地球上での1日は24時間、ちょうど8万6400秒であるとされています。でも実際のところ、1820年ごろからはそれより短くなっているそうなんです。
これは地球と月が重力による綱引きをやってるせい。これにより地球の自転が遅くなり、年々、ほんの少しずつ1日が長くなっているのです。現在では、平均的な1日の長さは約8万6400秒より0.002秒長いそうです。0.002秒です。
そんなの誰が数えてるんだって思いますよね。でも下のNASAの解説動画によると、地球学者たちは超長距離干渉計(Very Long Baseline Interferometry、VLBI)を使って、地球がちょうど1周自転するのにどのくらいの時間がかかったかをきっちり測っているそうです。もちろん比較検討するため、世界中のさまざまな基地局から毎日データを取っています。
で、結果はいつも予想どおりにはならず、1日の長さは、地殻変動から地下水、エルニーニョ現象までとにかく何にでも影響を受けてしまうことがわかりました。
VLBIで測定した1日の長さがぜんぜん8万6400秒にならないので、科学者たちはUT1という、今度は地球の自転に基づいた「第2の世界協定時」を作りました。
UT1とUTCがかけ離れすぎると、お互いの差を0.9秒以内に収めるためにうるう秒が実施されるのです。これが、7月1日午前8時59分59秒のあと(午前9時の前)に、午前8時59分60秒が追加される理由なんですね。
インターネットにとっては恐ろしい動脈瘤みたいなものですが、人類のみなさんはこの余分な1秒を大いに満喫してください。1秒ですけど。なんといっても、次のうるう秒がいつになるのか、地球上でもっとも賢い科学者にさえ予測できかねるのですから。
image by shutterstock
source: NASA
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(斎藤真琴)