ロボット・カーともいわれる自動運転車がハイウェイを走り始めようとしているこの時代。さらなる未来に、人々はどのような乗り物を使うのでしょうか。運転やその他あらゆる動きが自動化されると、運転手ではなく人々は皆、乗客になるのかもしれません。
例えば家でも職場でもない「サード・プレイス」を提供するスターバックスがあります。自動運転車なら移動型のサード・プレイスになれる、と語るのはサウンド・ユナイテッド社のチーフ・オフィサーであるMichael DiTullo氏。
今はまだ「車」という枠のなかで自動運転車もデザインされていますが、近い将来には、運転という概念が変化し、乗り物のデザインに大きく影響したり、移動するというアクション自体が今とはまったく違う経験になったり...などの変化が見られてくるはずです。
「もっと愉快で楽しい将来をイメージできる」と語るMichael DiTullo氏は、自動運転車のデザインがどう進化していくか表現した図面をシリーズ的に描いています。
新たなテクノロジーによくあるのが、初めから最終的なデザインに定まるより、段階的に新たな世代が生まれて、そのうえで本格的な形態に整っていく流れです。Michael DiTullo氏はすでに「ハンドルは利用機会が減るからもっと小さくできる」「スピードと引き換えに、座席はもっと映画スクリーン向きの快適さにする」などアイデアを広げているようです。
またMichael DiTullo氏は昨今、カーシェアリングの文化が根付いてきているという意味で、自動運転車もシェアの経済に通じていくと考えているようです。
でもそれ以前に、車は20世紀に作られた姿のままなのでしょうか? ランチタイムの限られた時間に渋滞に巻き込まれながらも到着したスターバックスで高いコーヒーをドライブスルーで買って...なんていう日常はもうオールドスクールだと思いませんでしたか?
そこで、これまでの車のあり方や、それに紐づいた人々のライフスタイルについても、既存の枠を超えて新しい発想でアプローチする必要があります。
移動車にしかない店舗を構えるようなスモール・ビジネスも想像しています。商品やサービスの代わりにこれらのビジネスが提供するのは車での旅です。最終的には、完全に自動化された車のような移動手段も、エンタメ専用にデザインされたアナログの車があってもいいですね。個人的には両方の良いとこどりの車があれば良いと思っています。
普段は自動運転車として職場へ送り迎えしてくれて、週末にはヴィンテージのスポーツカーで田舎道を騒ぎながら乗り回せる、とかね。自動運転車によって、これまでの運転の経験がゲームのなかでしか役立たないなんてことはないといいですね。トレンドは繰り返しサイクルのようにやってくるものだから大丈夫だとは思いますが。
早朝の満員電車に揺られて辿り着くオフィスと、スターバックスのラテを片手に自動運転車に乗って辿り着くオフィス。
なんだか人生が変わりそうです。仕事も捗る気がしちゃいます。Michael DiTullo氏の描く自動運転自動車によって、もう人生どころか、日本の未来まで変わるかもしれない...なん
ていったら大袈裟でしょうか? 未来の乗り物よ、私たちの夢も乗せてちょうだい!
Maddie Stone - GIZMODO US[原文]
(Rina Fukazu)