米国と「友好、協力深める」=オバマ大統領への親書公開―キューバ議長

 【サンパウロ時事】キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は1日、米国との国交回復合意を踏まえ、「両国の友好と協力関係を深めていく」と書いたオバマ大統領宛ての親書を公表した。

 カストロ議長は親書で、関係再構築に当たっては、両国の主権や独立が尊重されるべきだと強調。その上で、基本的人権の尊重など国際的な問題にも協力して取り組む考えを示した。

 書簡は「この機会を通じて、大統領に対するわれわれの敬意の証しを表明する」と結び、緊密な関係構築への期待を示した。

 これに関連し、キューバ政府は声明で、米国とは立場の違いを尊重しつつ「共存関係を深めていく」と表明。「今後も敬意を持って対話を続ける」と述べる一方、両国が真に良好な関係を築くには、経済制裁の解除やグアンタナモ米軍基地の返還などが不可欠だとし、国交回復は「長く複雑な道のりの最初の一歩にすぎない」と強調した。