宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7月2日、新型基幹ロケットの名称を「H3ロケット」に決定したと発表した。2020年度に試験機1号機の打ち上げを目指している。
「日本がこれまで積み上げてきた大型液体ロケットの技術を受け継ぐロケット」として、大型液体酸素/液体水素ロケットを表す「H」を継承した上で、「H-IIA/IIBロケットから機体構成を根本から見直した」として「IIC」とはせず「3」とし、「H3ロケット」(エイチ・スリー・ロケット、短縮形:H3、英語名:H3 Launch Vehicle)に決めた。混同防止や報道での表記を考慮してローマ数字からアラビア数字に変更している。愛称などはプライムコントラクタの三菱重工業と別途検討するという。
H3ロケットはH-IIB(56メートル)を上回る全長約63メートル。打ち上げ費用や発射場整備期間の大幅な削減を見込んでいる。2015年度中に基本設計、16年度に詳細設計を実施する計画だ。