どんな記事が「忘れられる」べきだったんでしょう?
2014年5月、EU司法裁判所は人に「忘れられる権利」があると認め、Googleは検索結果から要請があればリンクを削除しないといけなくなりました。あれから1年の間にGoogleが受けた削除要求は25万件。リンクを消すかどうか判断を下したり、実際にリンクを消したりするのに大忙し。でも英国放送協会BBCは、GoogleがBBCのどんな記事を検索結果から削除したのかをリスト化しています。
そのリストを掲載したページにBBCの編集長Neil McIntoshさんはこう記しています。「BBCは受信料を払う皆さまにどのページがGoogleの検索結果から除外されているのかを明らかにすることに決めました。このリンクのリストがそれです」、「我々は毎月、新たに除外されたもののリストを上へ追加していきます」。
Googleが検索結果に表示されないようにしたページには、個人または複数の人物に関する情報が掲載されており、その人名で検索しても情報が掲載されたページが検索結果に現れないようになっています。一方で、ページ自体はオンライン上に存在しているため、他の検索ワードを使えば見つけることは可能ですが。検索結果から除外されたページがBBCにとってなぜ重要なのか、それはこういうことだそうです。
これを行なう第一の目的は、公共政策に貢献するためです。我々は、「忘れられる権利」に興味がある人々にとって、どの記事にこの権利の影響があったのか突き止めることが可能であることは重要だと考えています。これにより、この件に関する討論に寄与することができればと願っています。また、BBCのオンラインアーカイブの統合性も重要だと考え、それらのページはBBC Onlineに掲載されたままではありますが、Google検索からの除外はアーカイブの一部を見つけづらくするものだと考えています。
検索結果から除外されたページの例を挙げれば、強姦犯に下された判決、相続人殺害、庭でおじいさんと孫がボールを蹴って遊んでいたら訴えられて、いったい「フットボール」とは何かという定義の問題に高等裁判所裁判官が答える羽目になった記事などが存在します。
気になる方はBBCのInternet Blogからその全リストがご覧になれます。ただし、このリスト中の記事のなかで一番「それらしい人物」が「忘れられる権利」を行使して検索結果から取り下げてもらうよう要請したとは限らないということも心に留めておきましょう。
Image by Ben Seidelman
source: BBC
Jamie Condliffe - Gizmodo US[原文]
(abcxyz)