テキストメッセージは永遠です。
テキストメッセージの父として知られるマッティ・マッコネンさんが病気のため、63歳で亡くなったことがわかりました。今から30年以上前の1984年、当時フィンランドの公務員だったマッコネンさんが、ピザを食べながら電話会議でぽろっとそのアイディアを発言したのが、テキストメッセージの始まりだと言われています。
さてこの「テキストメッセージの父」というニックネーム。生前、マッコネンさんはこの呼ばれ方に抵抗を感じていたそうです。というのもテキストメッセージは自分ひとりで開発したものではないから、という理由から。多くのエンジニアが協力して生み出したテキストメッセージを、ノキアが多くの人が使える技術に昇華させたと考えていたマッコネンさんは、テキストメッセージについて特許をとることもせず、その開発によって得る収入はゼロだったそうです。
マッコネンさんは2012年にBBCからテキストメッセージでインタビューを受ける、という面白い試みに応じています。その中からマッコネンさんの人柄に触れられるコメントを抜粋してみました。
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BBC:テキスト言葉、使います?
マッコネンさん:いいえ! 私は正しいフィンランド語を使いたいので、160文字きっちり使いますよ。
BBC:テキスト言葉を使っている人をどう思いますか?嫌っていますか?
マッコネンさん:いいえ、嫌ってなんかいません。SMSは言語の進化方法のひとつになっていると思います。多くのシンボルと、少ない文字数で。
BBC:SMSは20年後も生き残れるでしょうか? フェイスブックやスカイプがその座を奪ってしまうでしょうか?
マッコネンさん:20年は長いですね…。信頼できて、便利なテキストメッセージは永遠に残ると信じています。それがSMSである必要はありません。1通あたりの料金を支払うことはなくなるでしょう。
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一部の国では送信数が減ってきているとはいえ、現在でも世界中でSMSは広く使われているサービス。類似するメッセージングサービスを考えるとその影響力ははかりしれません。やっぱりテキストメッセージは永遠です。
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source: BBC 1, 2
(conejo)