往年の前田日明を思わせるたたずまい。
オーストラリアの人気者、カンガルー。おなかの袋で子育てするかわいらしい姿の反面、主にメスを巡る戦いの際に見せる激しい姿もまた印象的です。
角も牙もない彼らが、戦いのために選んだ「武器」が後ろ足。その太く逞しい足から放たれる一撃は、人間が喰らえば内蔵破裂も免れないと言われます。
そして、西オーストラリア大学のHazel Richards教授が「Journal of Zoology」に発表した研究によると、前足もそんなカンガルーの性質にあわせて進化してきたのだそうです。トドメの一撃である後ろ足に対し、相手を投げ飛ばしたり、抑えこむために、前足はより長く進化していったのだとか。
また、比較的小さな種のカンガルーがかなりアクロバットな戦いになるのに比べ、大きな種はその時間の大半を「クリンチ」に費やすそうです。まるでボクシングの階級別の話のようですね。
カンガルーたちの激しい戦いの様子を収めた動画は以下から。
後ろ足はもちろん、「第3の後ろ足」とでも言うべきシッポをうまく使っているのがよくわかりますね。
Top image Lucy Takakura via Flickr | CC BY-SA 2.0
source: Richards et al. 2015
Diane Kelly - Gizmodo THROB[原文]
(渡邊徹則)