老朽化で取り壊されることになった西宮回生病院の旧病棟=4日午後、兵庫県西宮市
共同通信社

 神戸大空襲を題材とした小説「火垂るの墓」(原作・野坂昭如)に登場する兵庫県西宮市の西宮回生病院の正面玄関や診察棟が老朽化で取り壊されることになり、4日に見学会が開催された。7月中旬から工事が始まる予定。

 病院は1907年創立、37年に旧病棟が建設された。緩やかな弧を描いた構造の玄関が特徴。「火垂るの墓」のアニメ映画では母を亡くした主人公の清太と妹の節子が、無事を喜び合う見知らぬ母子の再会をうらやましそうに眺めるシーンで登場する。

 見学会では過去の写真や年表などが展示され、750人以上が訪れた。