6月末、カリフォルニア州で発生した火災の消火活動が、ドローンによって邪魔されるという事件がありました。
消防士が飛行機にて断熱材を運ぼうとしていたところ、誰かが趣味で飛ばしていたドローンがその妨げとなったのです。ドローンとの衝突をさけ、飛行機は撤退。火事は悪化した上、断熱材運搬失敗で1万5000ドル(約184万円)近い損失がでたということです。
邪魔をしたドローンは2機。1つ目は4フィート(約1.2メートル)ほどの大きさで、飛行機が予定していた断熱材落下地点周辺を飛んでいました。1万800ガロンもの断熱材が積まれた飛行機1台に、2台の小型飛行機が寄り添っての運搬でしたが、その妨げとなりました。2つ目は、ミッション失敗の飛行機が基地に戻ったところで遭遇。ドローンは高度1200フィート(約365メートル)付近を飛行しており、これは連邦航空局(FAA)の規定にある400フィートという制限を大きく超えていました。
どちらのドローンも、飛ばしていた人からすればまったく悪気のないもので、まさか火事の消火活動の邪魔をしたとは思いもよらないことなのでしょう。しかし、無人飛行機がこのような消火活動の妨げとなった場合、起訴されることもあるといいます。ネタ元のLAタイムズ紙が、米国林野局の担当者からだとして「極めて遺憾」とコメントを掲載しています。
消火活動や災害時の救援に、ドローンが助けになる一方で、今回のような逆ケースもあるのは、まさに皮肉としか言いようがありません。ドローンが広がるにつれ、ユーザーのモラルがますます問われていきます。
image: via Getty: Firefighters walk through smoke at a Mt. Hamilton, Cal. forest fire June 3
source: LA Times via
Bryan Lufkin - Gizmodo US[原文]
(そうこ)