【ニューヨーク、ロンドン時事】連休明け6日朝のニューヨーク株式市場は、ギリシャ国民投票で財政緊縮策への反対が多数を占めたことを嫌気して続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前9時40分現在、前営業日終値比119.29ドル安の1万7610.82ドル。欧州各国の主要株価指数も軒並み下落しており、全面安の展開となっている。
取引終盤のドイツ株式主要30銘柄指数(DAX)は前週末終値比1.59%安、フランスのCAC40種指数は1.97%安。また、スペインのIBEX指数が2.41%安、イタリアのMIB指数が3.36%安と、南欧株の下げがきつい。ギリシャ市場は休み。
一方、ユーロ圏でない英国のFT100種平均株価指数は0.69%安にとどまっている。
債券市場では、信用力の高い米国やドイツの国債にはリスク回避の買いが入る一方で、ギリシャ国債は売られ、10年物国債利回りは18.2%台と、前週末取引終盤(14.8%台)から急上昇。イタリアやスペインなど南欧諸国の国債も売られた。
米市場では、国民投票で緊縮策への賛成が過半数になるとの見方が優勢だった。ただ、ギリシャ債務問題のリスクはある程度織り込み済みで、米経済も堅調。「米国への直接的な影響はそれほど大きくない」(準大手証券)との声が聞かれた。