【ヨハネスブルク=共同】ジンバブエの中央銀行は13日までに、15日から通貨ジンバブエドルを米ドルに両替して回収すると発表した。ロイター通信などが伝えた。経済崩壊で価値が暴落し、使用されていない自国通貨を廃止する。両替レートは1ドル(約123円)=3京5千兆ジンバブエドルという。9月末までに回収を完了する見込み。
ジンバブエでは2000年以降に政府が白人農園の強制収用を進めて主産業の農業が停滞し、欧米の経済制裁も受けて外貨不足になり、インフレ率が年2億%以上という異常事態に陥った。
09年に米ドルや南アフリカのランドなど外貨の流通が解禁されて超インフレは改善し、市民は既にジンバブエドルを使っていない。最高額の100兆ジンバブエドル紙幣などが外国人観光客向けの土産として売られている。