大分県杵築市で民家が全焼し、子どもとみられる4人の遺体が発見された事件で、現住建造物等放火容疑で逮捕された父親の海上自衛官末棟憲一郎容疑者(40)が「妻がかまってくれなかった」という趣旨の供述をしていることが8日、捜査関係者への取材で分かった。

 県警によると5日夜、単身赴任先の広島県に帰る直前、妻(42)とのやりとりでかっとなった末棟容疑者が、1階に灯油のようなものをまいて火を付けたとみられる。事件に至る状況について、末棟容疑者と妻の説明は大筋で一致していて、県警は事件以前から不満やトラブルがなかったかなどを調べ、動機の解明を進める。

 事件は5日午後11時55分ごろに発生。木造2階建て住宅を全焼し、焼け跡から子どもとみられる4人の遺体が見つかった。

 末棟容疑者は妻と子ども8人の10人家族。長女の悠佳梨さん(14)と四男の雅祐君(9)、次女の真由美さん(7)、五男の滋君(5)の安否が分かっていない。