ゲーム業界の世界遺産、か。
今でこそゲーム機業界の覇を争うソニー・任天堂ですが、ゲーム機器開発で協力していたことは、知らない人も多いかもしれません。
上の画像のハード、なんだと思います? コントローラーやカセットはスーパーファミコンのそれなのに、ところどころに出現するソニーのロゴとPlayStationの文字、そして謎のCD-ROMドライブ。実はこれ、任天堂とソニーが共同開発していた未発表のゲーム機PlayStationのプロトタイプなんです。
当時、スーパーファミコンのライバルだったセガの「メガドライブ(海外名はGenesis)」にはCD-ROMが周辺機器として登場するという噂がありました。また、同時にソニーもゲーム機ビジネスへの参戦を画策。そうした背景により、任天堂とソニーによる幻のゲーム機が開発されたというわけです。
スーパーファミコンのコントローラーにソニーとPlayStationの文字。なんだか不安になるというか、パチもの臭い…。
このゲーム機を公開したDan Dieboldさんの父親はAdvanta Corporationという企業に努めており、その社長は後にソニーが販売するPlayStationを開発したソニー・インタラクティブ・エンターテイメントでも社長を務めていました。PlayStationのプロトタイプはほとんどが破壊されてしまったものの、幸運にもその1台がDan Dieboldさんの実家に眠っていた、というわけなんです。
スーパーファミコン形状のカセットには「デモ用」「1992年10月6日」との文字。これが世に出ていたら、ゲーム業界の姿は今と大きく違っていたことでしょう。
このゲーム機はまだ動作するかどうか確認がとれていませんが、今後テストする予定だそうです。今やソニーのPlayStationは大きく成長し、ソニー本社を引っ張る大きな原動力にまで成長しました。もし任天堂とソニーが今でも手を組んでいたら…なんて、思わず想像してしまいますね。
source: Business Insider
(塚本直樹)