こうも続くと、たしかに疑いたくはなりますが……。
現地時間の8日、アメリカのNY証券取引所の取引開始後わずか2時間後にシステムトラブルが発生。全上場株式の取引が停止しました。復旧には約4時間ほどかかり、不安定なギリシャ情勢などもあったのか、終値は大幅な下げを記録しました。
折しも前日には、上海と深センの証券取引所もダウン。こちらは、株安を懸念した政府筋の介入などさまざまな憶測が飛びましたが、翌日NY取引所がダウンしたとなれば、不安による売りが先行するのも無理がないかもしれません。
結果的に、2013年以来となる大規模なシステム障害となってしまいましたが、NY証券取引所は公式のツイッターで「今回の件はサイバー攻撃ではない」と明言しました。
(1 of 3) The issue we are experiencing is an internal technical issue and is not the result of a cyber breach.
— NYSE (@NYSE) 2015, 7月 8
しかし今回、ダウンしたのは証券取引所だけではありませんでした。同日、ユナイテッド航空でも全システムに障害が発生。同国内で1時間以上に渡り運行を停止する事態となりました。さらには、ウォール・ストリート・ジャーナルのサーバもダウンし、Webサイトが一時閲覧できなくなったのです。
この相次ぐ障害に、同日午後、バーバラ・ミカルスキー上院議員は特別委員会にFBIのジェームス・コミー長官を呼び、一連の問題の関連性を問いました。
コミー長官は「我々は問題の究明のために3社と接触していましたが、いずれにもサイバー攻撃の痕跡はなく、関連性は見られません」と明言しました。長官はまた、WSJがダウンしたのはNY取引所の情報を知りたがった人のアクセスが殺到したためではないか、との見解も述べています。
サイバーテロでないということでひとまずは安心ですが、これだけ大きな企業やサービスのサーバが次々ダウンしてしまうと、やはりちょっと不安になりますよね。明日は何事もないといいのですが……。
source: Bloomberg via Washington Post