魚を食べると...いや、嗅ぐだけでも頭がよくなるみたい。
ミシガン大学の研究者によると、魚のにおいを嗅ぐと物事をより批判的に考えられるようになるみたいです。実験では、2つのブースを用意して、片方にのみフィッシュオイルを撒きます。魚のにおいを嗅いでいる参加者とそうでない参加者で、答えがどう変わるか調査しました。
とくに研究者が注目したのは、「モーセが方舟に乗せた動物は何匹か?」という質問。そもそも、方舟に動物を乗せたのは「モーセ」ではなく「ノア」だとわかっていても「2匹」と答えてしまう人が多いため、「Moses Illusion(モーセの幻想)」と呼ばれたりします。魚のにおいを嗅いでいた31人のうち12人が間違いに気づけたのに、嗅いでいないときは30人中たったの5人しか気づきませんでした。
さらに参加者は有名な「ウェイソンの選択問題」にも挑戦。4枚のカードの法則性を証明するために、どういった情報を集めるかを考えるこの問題。多くの人が「法則を満たすとき」だけ証明してしまい、「法則を満たさないとき」の証明を忘れてしまいます。しかし、ここでも魚のにおいを嗅いだ人は正しく解答できることが多かったようです。魚パワーおそるべし。
ちなみに、疑うという行為をくさった食べ物の臭いで例えるフレーズは20の言語に存在するのだとか。異なる文化においても、魚のにおいが批判的な思考を働かせるのかどうか、これからも研究を進めていく予定だそうです。いずれ、魚のにおいがポジティブな意味をもつ日がやってきたりするんでしょうか。
image by Natalia Klenova via Shutterstock
source: Popular Science、Science Direct
(Haruka Mukai)