長崎県佐世保市で昨年7月、高校1年の女子生徒=当時(15)=が同級生の少女(16)に殺害された事件で、女子生徒の父親が9日、少年審判での意見陳述後、初めて記者会見した。父親は「卑劣さ、計画性など全てにおいて許さない。今までもこれから先も、望むのは娘を返してほしいということだけだ」と話した。

 父親は「娘が家族にとってどれだけ大事な存在で、誇りだったか。(審判では)本当に大事な娘だったということを話した」と振り返った。父親の代理人弁護士によると、少女はうつむいて黙ったまま聞いていたという。

 事件から間もなく1年。父親は「当時から何も変わらない。今でも信じたくないというのが正直な気持ち」と心境を吐露した。「今でも、友達を大事にしていた娘に何でそういう仕打ちをしたのか分からない」と話した。