「死ぬ場所決めた」=担任とのノートに記述―岩手の中2男子死亡 | ニコニコニュース

 岩手県矢巾町の中学2年の男子生徒(13)が列車にはねられて死亡し、担任とやりとりするノートにいじめを受けていた記述が見つかった問題で、生徒が死亡の6日前、「もう死にたい」「死ぬ場所も決めている」との内容をノートに書き込んでいたことが9日、父親への取材で分かった。

 父親は、学校からこうした記述について報告を受けたことはなく、ノートも亡くなった後に初めて読んだという。「一度でも連絡してくれたら助けられたのに。怒りしかない」と憤った。

 父親によると、生徒一人ひとりが一日の反省などを記入し、担任に提出する「生活記録ノート」には、中学1年の後半の時期、いじめを受けたと書かれ、本人も「悪口を言われた」「しつこくされている」と話していた。当時の担任や相手の生徒を交えて話し合い、収まったという。

 しかし、2年に入ってから「学校に行きたくない」と訴えるようになり、ノートに特定の生徒の名を挙げて「殴られた」などと書いていた。「死にたい」という趣旨の記述もあった。

 自殺をほのめかす書き込みは6月29日にあり、生徒は7月5日夜、JR東北線矢幅駅のホームから転落し、普通列車にはねられ死亡した。自殺とみられる。

 学校によると、ノートはいじめを知る重要な手掛かりだが、校長は7日の記者会見で、男子生徒のノートが情報共有に活用されたかは未確認と説明。毎年行っている生徒全員が対象のいじめに関するアンケートも、今年度は行事の関係でまだ実施していなかったことを明らかにした。

 また、生徒が亡くなる以前、いじめの記述について担任から報告を受けたことはないとし、「いじめの認識はなかった」と話した。