ガス圧力で肺組織破裂=番組収録中ヘリウム事故―小児科学会

 今年1月、テレビ番組の収録中に声の高さを変えるヘリウムガスを吸うゲームをしていたアイドルグループの少女=当時(12)=が意識を失って倒れた問題で、日本小児科学会は11日までに、ガスが噴出する圧力で肺の組織が破裂したとみられるとする報告書をまとめた。

 報告書によると、少女がスプレー缶からガスを吸い込んで肺が最大限まで膨張していたところに、さらにガスが噴出され続けて圧力がかかり、肺の組織が破裂したとみられる。肺の血管が切れてガスが入ると、脳に運ばれて血管をふさぎ、意識障害を起こすことがあるという。

 報告書は「一度にたくさん吸い込めないような製品作りなどが必要だ」としている。