建築家がサザエさん家をつくってみたらこうなった | ニコニコニュース

写真撮影:SUUMOジャーナル編集部
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みんな大好き(だけど週末の終わりを告げる)国民的アニメ『サザエさん』。最近は「アナゴさんが死ぬ?!」と話題になりましたが、サザエさんといえば一家が暮らすあの立派な平屋。それを5名の建築家が現代風につくってみたということで、どんな家ができたのか見に行ってきました。
「縁側」と「ちゃぶ台」がメインの外に開かれた家

東京都・文京区シビックセンターにて7月3日~5日まで、金土日と3日間開催された「家をつくろう展4」。5人の建築家が、“建築家をもっと身近に感じてほしい”との想いのもと開催している企画展です。

過去3回の「家をつくろう展」では建築家と一緒に家をつくるプロセスの紹介をしてきたそうですが、4回目となる今回、はじめて「サザエさんの家をつくる」というキャッチーなテーマに挑戦したそう。まずはサザエさんの家がどのようになったのか見ていただきましょう。

【画像1】これが生まれ変わった磯野家だ!土地は50坪を想定(実際のサザエさんの家はもっと敷地が広いらしい)(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像2】お父さんが伊佐坂先生と将棋をするおなじみの景色もなんだかおしゃれに(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像3】三河屋のサブちゃんも、わざわざ勝手口にまわらなくてもよくなりました(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像4】中島やイクラちゃんが遊びにきてもひろびろ。ちゃぶ台(型の屋根)の上にいるタマも居心地がよさそう(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

「なんということでしょう!」と言いたくなるBefore/Afterっぷり!

主催の「家をつくろう会議」のメンバーのひとりである村田さんに、設計のポイントを聞くと「“縁側”と“ちゃぶ台”です」とのこと。

【画像5】展示の解説をしてくれた都留さん(左)と村田さん(右)。お二人とも「家をつくろう会議」メンバーの建築家です(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

「サザエさん家を思い浮かべたときに、印象的なのは近所の人たちも集う“縁側”や、家族が食卓を囲む“ちゃぶ台”。メンバーが5人もいるのでなかなかコンセプトがまとまりませんでしたが、最後はここに落ち着きました」(村田さん)

【画像6】1階の屋根兼2階の縁側には存在感のあるちゃぶ台(型の屋根)が。みんなが集う様子が目に浮かびます(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像7】家の中にももちろんちゃぶ台が。一段低くしてあり、リラックスできそう。時代を反映してフネさんは新聞ではなくiPadをいじっています。芸が細かい!(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

確かに、この模型をみてみても、三河屋のサブちゃんやお隣の伊佐坂先生、親戚のイクラちゃんとタイ子さんもナチュラルに集っています。家のカタチの斬新さに驚いたものの、磯野家のオープンな雰囲気がそのまま形になっているように感じました。

子どもたちの成長も視野に入れたつくり。籠りスペースも確保

家の間取りは5LEK(※筆者が勝手に命名、Eは「縁側」)。この家には玄関がない設定です。客間もちゃんとあるところがさすが磯野家。想定費用が気になるところですが、波平さんとマスオさんくらいのエリート(と、いわれています)であれば建てられてしまいそうですね。

模型を見ながらちょっと感動したのは子ども部屋。子どもたちの成長を考えて新たにタラちゃんの部屋ができていたりしました。

【画像8】この家に玄関はありません(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像9】タ、タラちゃんの部屋があるですぅ…!(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

【画像10】カツオとワカメの部屋にはトビラがふたつ。成長したら2部屋に分けられるようなつくりにしています(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

「マスオさんはお婿さんなので肩身がせまいだろうと思い、どこかに籠れるように意識しました」(村田さん)のお話の通り、マスオさんがひとりぽつりと自室横の縁側にいました。(たしかにマスオさん、テレビに映っていないところで苦労が多そうです)

【画像11】マスオさん@誰もいない縁側。ひとりになれる場所ができてよかったです(写真撮影:SUUMOジャーナル編集部)

本当にわくわくした新・磯野家。磯野家の面々に会ったことはありませんが、これなら家族みんなが楽しく新たな暮らしを営んでいけそうです。なによりもいつもアニメで見ている磯野家の暮らしのイメージが壊れずに現代風になっていて驚きました。
「さ~て、次回の開催は?」と気になるところですが、まだ未定とのこと。次回もこんな楽しい企画を期待せずにいられない筆者でした。

●取材協力
家をつくろう会議