「Twitterのトロールは、名前をさらされ、辱めを受けるべきか?」
英語圏で、掲示板やブログのコメントに否定的な書き込みなどの迷惑行為・荒らしを繰り返す人を「インターネット・トロル(Internet-Troll)」と呼ぶ。(英語圏では「トロール」のことを「厄介者」と指す)
「より安心して利用できる環境のためにブロックリストを共有できるようにしました」というTwitterでのブロックリストの共有機能。国内の利用者でも賛否が分かれているが、海外でも話題となっている。
11日、ガーディアンに英国での弁護士や大学関係者などの専門家がコメントを残している。
なかでもクリスティン・プラット氏(National Bullying Helpline創設者)は、「ネット中毒者の身元(編集部注:Twitterアカウント)を明らかにすることは、憎しみを誘発するだけ。『危険』で『無責任』だろう」と述べている。
「荒らしを減らすため、不法行為をした者の氏名(=Twitterアカウント)を一般に公表して恥とさせるような厳罰によって、より憎しみが誘発することを恐れています」
ただ一方でプラット氏は、再犯者が確保されることを保証するため、警察、裁判所や政党が保持している犯罪者のデータベースが必要であるとも付け加えている。
同紙ではそのほか、実際にネットでのいやがらせ・荒らしを行っている本人を確認するためには長いプロセスを要し、現実的な対処法が追いついていないことを弁護士が指摘。ブロックリスト共有は有効だが、一方で複数の新アカウントを使用しての荒らしへの対応を解決していないことが問題点として挙げられていた。
日本でも、TwitterやLINEといったSNSを利用したいじめ問題は存在している。だが、制度同様に現場関係者の対応もなかなか難しいという話を聞く。実際問題、制度も法も追いつけていない現状、違反への対応をテクノロジーで解決することに期待するほかない状況なのだろうか。