いまや、言葉の意味を説明する必要さえなくなった“キラキラネーム”。そのパターンは、アニメキャラクターや外国人のような名前、漢字の読みとは関係のない音を当てられた名前、5字以上も漢字を組み合わせて作られた名前など、実にさまざまだ。今回は、そんなキラキラネームに悩む女子中学生から、「教えて!goo」に「自分の名前が嫌」という相談が寄せられた。
■改名申請することができる
相談者の名前は、初対面の人には必ず「え?」と驚かれるもののよう。幸いなことに友人たちはさほど気にしていない様子なのだが、自分としては気にいっておらず、今後どうすればいいかわからないとのこと。
この相談には、主に改名を勧める意見が集まった。
「10年間、自分で決めた名前を友達や知人に広めましょう。これだけ自分の新しい名前が浸透している、この名前の方が社会的に認められているということを家庭裁判所で証明できれば名前の変更ができます」(sofialondonさん)
ただし、改名には正当な理由が必要であるとされており、申請が通らない場合もあることはおぼえておきたい。
また、こんな意見も。
「漢字表記から、ひらがなやカタカナ表記に変える」(1pakuさん)、「通名の使用を検討する」(sunsowl)
正式に改名せずに、いわゆる“通称”を使うことで、ある程度の問題を解決できるということだろう。
■キラキラネームは、生まれるべくして生まれたもの
キラキラネームとはすこしちがうが、芸名やペンネームで活動している人は、この問題についてどう考えるのだろうか。「ユメル」という珍しい名前で活動している、シンガーソングライターの茜沢ユメルさんに聞いた。
「私は個性があっていいのではないかと思っています。いまは個性が勝負の時代ですから、ほかの人と同じような名前だと埋もれてしまうかもしれません」(茜沢さん)
たしかに、本名ではない名前を使う営業マンがいるという話を聞いたことがある。これは、たくさんのライバルに埋もれず、一度で名前をおぼえてもらうためだろう。
「少し視点を変えてはいかがでしょうか。キラキラネームは、こうした時代を生きるために両親が子どもに贈ったものなのかもしれません。それに、相談者さんが大人になるころには、いまキラキラネームといわれているものが普通の名前になっているかもしれませんよ」(茜沢さん)
つまり、キラキラネームは、個性が求められる時代のなかで生まれるべくして生まれたものだということなのかもしれない。
ただ、茜沢さんは最後にこうつけ加えた。
「それでもやっぱり自分の名前に問題を感じるのなら、多くの回答者さんがいうように、改名という方法を考えるのがいいと思います」(茜沢さん)
名前は一生使い続けるものだ。親の想いが届き、子どもが幸せに生きていける名前が、世界中にあふれることを願ってやまない。
●専門家プロフィール:茜沢 ユメル(あかねざわ ゆめる)
シンガーソングライター。2007年に「夢のしずく/Heartful place」でメジャーデビュー。今年2月に平和のシンボル・陽光桜をテーマにした「Stay~さくらの花のように」をリリース。都内を中心にライブ活動を行っているほか、東京FMミュージックバード系列「ユメルのモナリザラウンジ」(日曜夜24:00~)でパーソナリティを務めている。
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)