自民党の勉強会で「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」と発言したとして、物議を醸している作家の百田尚樹さんが7月13日夜、インターネット動画サイト「ニコニコ生放送」の番組に出演した。百田さんは「本当にポロッと言った冗談の一言だ」と改めて釈明した。
沖縄タイムスと琉球新報から「言論弾圧」と抗議を受けていることについては「言論弾圧は、国家権力や公権力、あるいは暴力組織をもって、言論を封鎖することを言う。僕に2つの新聞社をつぶせる力があれば、言論弾圧になる」「でも、ただのハゲたおっさんですよ。『つぶんさなあかん。ハハハ』のどこが言論弾圧なんですか」と反論した。
百田さんは人気バラエティ番組『探偵ナイトスクープ』(朝日放送系)の構成作家として活躍するほか、『永遠の0』などのベストセラー小説の作家として知られている。自民党若手議員が6月25日に開いた勉強会「文化芸術懇話会」に講師として招かれた際の発言が報じられて、波紋を広げていた。
●「安保法制は違憲の可能性があるかもしれない」百田さんはまた、国会で議論になっている集団的自衛権に触れて、「圧倒的に正しい」「戦争の抑止力になる」と持論を展開した。ただ、集団的自衛権の行使を認める与党の安保法案について「憲法解釈上は、違憲の可能性があるかもしれない」という見解を示した。
そのうえで、「学術論争よりももっと大事なのは、国民の命だ。学術論争で勝って、国民の命が結局脅かされるようでは、その学術論争にどんな意味があるのか」「国民と国土をいかに守るか。その方法をどういうふうに取れば一番いいのかということが抜けている」と関西なまりで熱弁していた。
(弁護士ドットコムニュース)