Agile Executive Forumが今年8月,ワシントンDCで開かれるAgile 2015カンファレンスの初日と同じ日に開催される。場所はバージニア州ハーンドンにあるCenter for Innovative Technologyだ。
カンファレンスのテーマは“リーンエンタープライズの実現(Buidling the Lean Enterprise)”である。Webサイトには次のような説明がある。
リーン/アジャイルの原則とプラクティスによる最新の戦略的思考を探求し,リーンエンタープライズを実現するための適用について学ぶ上で,充実した機会となる1日です。市場投入期間の改善,持続可能なビジネス価値の迅速な提供,より優れた競争上の優位性の獲得,収益性の更なる促進などを学ぶことができるでしょう。
InfoQはカンファレンスの共同議長であるSanjiv Augustine氏に,今回のイベントについて話を聞いた。
InfoQ: Executive Forumについてお話を聞かせてください – どのような理由で,どのような人たちを対象に開催されるのでしょう?
Agile Executive ForumはAgile 20XXカンファレンスと同じ,Agile Allianceによるプログラムのひとつです。カンファレンスの一部として実行されるもので,アジャイルへの移行を実現しようとする,あるいは現在担当している経営幹部層を対象とした,より限定的なイベントです。
InfoQ: フォーラムのテーマ,あるいは重点となるものは何でしょう?
今年のテーマは“リーンエンタープライズ”です。企業がそのビジネスをアジリティへと転換する場合に必要なのは,スクラムやかんばん,XPといったアジャイルメソッドを拡張強化することで,ユーザの真のニーズを実現するという,リーンプロダクト開発だけではありません。ソリューションを可能な限り早く,無駄を最小限にしながら提供するDevOpsも必要なのです。
InfoQ: フォーラムでは誰が,どのような内容の講演をするのですか?
素晴らしい講演者が揃っています。米国市民権移民業務局(Citizenship and Immigration Services)のMark Schwatrz,Wal-martのRandy Salley,PayChexのMichael Gioja,Valpak MediaのChris Cateといった方々が,大規模なアジャイル採用に伴う問題について講演します。Capital OneのGill Hausは企業のイノベーションについて,ChefのNicole ForsgrenはDevOpsの最終収益について,それぞれ話をしてくれます。これら素晴らしい企業講演者が提供する現実のストーリに加えて,DSDMに参画していたDot Tudorが司会を務めるScaling Agileパネル,文字通りの“who’s-who”を行うスペースも用意します。Scrumを代表してJeff Sutherland,SAFeの代表であるDean Leffingwell,LeSSのCraig Larman,DADのScott Amblerといった方々の登壇を予定しています。このような素晴らしい人たちが一堂に会するというのは,本当に幸運なことだと思います。
InfoQ: カンファレンスへの参加では,どのようなことが期待できるのでしょう?
出席者数が120名限定なので,参加する方々には,アジャイル界で最も尊敬を集める高度な実践者たちの話を聞いたり,会話したりという,親密な環境を期待して頂けます。学ぶ,関係を築く,楽しむといったことが,すべて同時にできるのです。私の知る限りでは世界にも類を見ない,ユニークなイベントだと思います。
InfoQ: 大規模な企業がアジャイルを採用する上で,最も大きな課題は何でしょう。それを克服するためのアドバイスはありますか?
大企業を変革するというのは,大きな船の向きを変えるようなものです – スキルと時間,多大な忍耐を要します。スキルを獲得するために,幹部層がアジャイルやリーン製品開発,DevOpsといったものを学ぶ必要があります。企業の変革を促進するための交渉術を備えた効率的な変革エージェントとなるため,幹部の方々には,互いに学び,組織開発(OD, Organizational Development)の分野を探求するようにお勧めします。