昔は割れたiPhoneでよくケガをしたんだよね。
なんて話をする時代が来るかもしれません。スマホは落とすとすぐに壊れます。特にiPhoneのユーザーは、もとのデザインに愛着を持つ人が多いので、カバーや保護フィルムをつけずに使っている人も多いですよね。それで、飲んで気分良く帰ろうとした時なんかに手をすべらせて、ガシャン…。
今までは生物でないものは自己修復する力がないのが常識でした。私たちはケガをしても時間がたてば傷口がふさがりますが、壊れたスマホは修理をしない限り、そのままです。
ところがその常識がくつがえりそうです。ESPCI ParisTech(パリ市立工業物理化学高等専門大学)のLudwik Leibler教授は、「Vitrimers」という自己修復するプラスチックの一種を開発するブレイクスルーにたどり着きました。
Leibler教授は今回の研究が認められて欧州特許庁によって2015年のイノベーター賞に表彰されました。このアイデアを思いついたキッカケは、「ターミネーター2」に出てくるT-1000を見て、同じようなものを作れないかと考えたことだそうです。
この素材は、壊れてもすぐに修復作業をするのが難しい航空宇宙の分野や建材、再生医療など、あらゆる分野で使われる予定です。ということは、当然スマホの素材にも使えますよね。
表面についた小さなヒビぐらいなら、一晩置いておけば、きれいになっているかもしれません。でも、実用化までもう少しかかるでしょうから、今持っているiPhoneは大切に使いましょう。
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source: CNN、CNRS
(ギズモード編集部)