な、なんだってー!
「地球外から生命が隕石に乗ってきて、それが地球上の生命の起源になった」
こういったテーマは長年SFでよく使われてきた題材でした。古代ギリシャでも哲学的な考え方があったといわれるほど、歴史的に古く長〜く議論されてきた人類永遠の謎。
しかし、先日ロシア科学アカデミーの研究チームが発表した実験結果で、やっぱり地球上の生命の起源が地球外にある可能性が出てきました。なんと、隕石の中に生息する微生物が、大気圏を通過する時の高温でも生存できることがわかったのです。
その微生物とは「Thermoanaerobacter siderophilus」。高熱に耐えられるだけでなく、鉄があっても成長でき、厳しい環境でも芽胞を作ることができる生物です。実験ではまずこの微生物を培養し乾燥させて、直径6.99cm(2.75インチ)の玄武岩でできた人口隕石の中に仕込みました。
微生物を入れた人工隕石はロシアの人工衛星フォトンM4の外装に取り付けられ地球の軌道に乗せられます。45日後、人工隕石は、大気圏を突破して地球に落下! その際の温度はなんと摂氏982度以上! 無事着地した衛星から隕石を回収して、微生物を研究所に持ち帰って観察を始めました。
そして観察を始めて5日後、無菌状態の研究所で慎重に培養した結果、外部からの影響を受けることなく成長を続けているサインが確認されたのでした!
生き残ったのは24のサンプルのうち4つでした。地球外から来た微生物が生存することの証明が論文として報告されたのは、今回が初めてです。同研究チームは、今後も他の種類の微生物でも実験をしていくそうです。
source: Popular Science,plos org
(ギズモード編集部)