アナログなのか?ハイテクなのか?
極小の輝くドット、実際にひとつひとつを意識して見はしないけれども、テレビが発明されてからというもの、電子ディスプレイの構成として当たり前にあるものです。その当たり前がちょっとだけ壊されたのをご存知ですか?
ニューヨークのForever21の店舗にある巨大スクリーンでは、ピクセルの代わりに何色にも染められた糸が使われているんです。いろんな色の糸巻きが並び、低画質ではあるもののしっかりと一枚の絵を映し出しています。
このForever21の糸巻きスクリーン、店舗単位のマーケティング戦略としては初めての、そしてかなりうまいやり方ではないでしょうか。しかし、その巨大ディスプレイの裏に隠された技術はさらに巧妙でした。たった80×80ピクセル(?)の解像度しかないものの、糸巻きの数を考えると当然6,400個にものぼるのです。糸の長さは5.5フィート(約1.68メートル)で、36種類もの色で染められています。
この糸たち、実際に巻き付けられているのではなく、糸巻きを軸としてマシンの中でループしています。糸の長さ自体は5.5フィートありますが、中で二つ折りみたいな状態になっているので実際のマシンの厚さとしては3フィート(約0.91メートル)くらい。でもこの糸巻きスクリーン、サイズはコンパクトですが重さは完全にトンいきます。中には数えきれない量のモーターと糸巻きの位置を正確に制御するためのメカニズムがこれでもかと盛り込まれているので、全体のパーツの数はなんと20万以上になるそうです。
このディスプレイは7月28日までやっているそうなので、それまでにニューヨーク行くよって方はぜひ。でも残念ながらそんな奇跡な予定はないわという方はウェブサイトにてForever21の糸巻きスクリーンをオンラインで楽しめますよ。
そして実は、さらなる楽しみ方がもうひとつ。インスタグラムに「#F21ThreadScreen」のハッシュタグを付けて自分の写真を投稿すると、ライブでディスプレイに映し出されるかもしれないんです。ただ、スマートフォンで撮影した高画質な美写メも、糸巻きスクリーンにかかれば80×80ピクセル&36色の低画質になるので、そこはあしからず。
source: F21 Thread Screen via Wired
Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(SHIORI)