テスラ「Ludicrous Mode」: 電気自動車が

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本当にクルマの意味を変えてしまうかもしれません。

先日テスラモーターズは、7人乗りSUVタイプの「モデル X」が2カ月後に出荷開始予定であること、400万円台の低価格帯と噂の「モデル 3」は登場まで2年ほどかかることに加えて、3つのことを発表しました。

ー 70kWhバッテリー搭載のリア駆動モデル S(約890万円)
ー 90kWhバッテリーオプション(約36万円)
ー 時速0 - 100キロの加速が3.0秒「Ludicrous Mode」(=バカモード


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今回の発表を含めると、現行のモデル Sは、バッテリーを70kWh / 85kWh / 90kWh、駆動方式をリアドライブ / 四輪駆動(AWD)から選べるようになりました。またパフォーマンスモデル(P)を選べば、旧Insane Mode / Ludicrous Modeの下で、市販車では最高レベルと言える加速を楽しむこともできます。

「Ludicrous Mode」の実力


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従来のInsane Modeでは、時速0 - 100キロの加速が3.3秒でしたが、今回発表の「Ludicrous Mode」はさらに縮めて3.0秒とされています(0 - 60mph、つまり時速0 - 97キロでは2.8秒)。

これがどのくらいすごいかというと…これより速いのは、フェラーリ ラ・フェラーリ(時速0 - 97キロで2.7秒)や、ポルシェ 918スパイダー(時速0 - 97キロで2.4秒)なんかですが、どちらもがっつりスポーツカーですし、値段も1億円は超えます。対するテスラ モデル Sは、ファミリーカーとしても使えて(4ドアだしセダンだし)値段も1500万円程度。

ちなみにInsane Modeを初めて体験した人たちのリアクション動画がこちら。



もちろんトップスピード(918:時速345キロ、モデル S:時速250キロ)になると現状では敵わないわけですが、それでもかなりいい線いってます。さらに、4年後に登場する予定の次期モデル「ロードスター」では、さらにスピードを極めた「maximum plaid」となるとイーロン・マスクCEOは語っています。

"電気自動車"とよばれなくなる日


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何より、このモデル Sは電気自動車(EV)なんです。EVってエンジンの爆音もしないし、ガソリンの匂いもしないので、ともすれば、おとなしくてエコで…家電製品みたいなイメージを持たれがちでしたが、モデル Sは明らかに走れる"クルマ"であることを見せました。

心配されがちな航続距離ですが、どのモデルも400-500キロ程度。東京-大阪間にやや届かないくらいでしょうか。


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モデル X


また、パワーや駆動方式、モデルや価格帯の選択肢が増えたことで、テスラは普通のクルマに溶け込みつつあるような気がします。つまり、たくさんの人が自分のスタイルに合うモデルを選べる段階になっているとも言えます。"EVである"という理由以外でテスラに乗り始める人もいるでしょう。そうなってくると、もう"電気自動車"と特別に呼び分ける必要もないのかもしれません。


source: テスラモーターズDrag Times

(斎藤真琴)