Windows 10インストールしてみました。思い切ってデータバックアップは無しで。レノボThinkPad X240にドングル差し込んで放置したら…もう終わってました。
こんな楽なアップグレード初めてです。
正直、比較的難物という基準で選んだThinkPadでこんなにすんなりいくとは思っていませんでした。指紋読み取り、タッチスクリーン、バッテリー2つ(うち1個は取り外し可能)、タッチパッド(マルチタッチ対応でボタンが5つもついてる)、ThinkPadの赤ポッチ。インストール後に別途ソフトウェアが必要な機能満載ですからね。
ちょっと前にWindows 7からWindows 8にアップグレードした時には、どれもドライバー探し直さないと動かなくて大変でした。指紋読み取りに至っては探し直してからも3回に1回しか動作しなくなって、読み取りに失敗すると再起動しないと直らない変な癖までついてしまった…。
ところがWindows 10は、もうそのまま使えるんです。蓋開いてサッと指をこするだけで、ログイン完了。
別になんにもしなくてもいいんですね。僕はただ「設定、アプリを引き継ぐ」っていうの選んでWin 10インストール開始して、ピザ食べて1時間つぶしてただけで、認証画面をクリックしまくるのもなし。起動前にドライバーをダウンロードするのもなし。なのに既存の設定が(1年前に登録した指紋に至るまで)全部引き継がれて、かつてないぐらい快調になっていたんです。
…と感動してたら、インストールはもう10~15分ぐらいかかるって警告出ましたけど。でもスゴい。
終わってThinkPad開いて、二度びっくりです。前と何もかも、おんなじなんです。ファイルの場所も全部一緒。背景イメージも一緒。
BEFORE:
AFTER:
ただし、ここで問題が。まず、画面が明るさMAXになってたので、慌てて明るさ落とすキーをガンガン押したんですが、一向に下がらないという問題(これについては後ほど詳しく)。
2つ目の問題はタスクバー。アプリとショートカットを大量に貯めこんでるので、タスクバーがなんと2ページになってしまいました。Windowsを起動すると必ずSkypeが立ち上がりますよね。で、立ち上がったばかりのアプリは2ページ目に表示されますから、一番使うプログラムがなんか急に見えなくなってしまったんです。
まあ、よく見たらタスクバーにはボタンが4つ新しく追加されていたので、大した問題じゃないってことにすぐ気づきましたが。追加されたのはスタートメニュー、Cortana、マルチタスク専用キー、設定・通知のアクションセンターを呼び出す吹き出しアイコンのキーです。
新規アイテムは邪魔なら消せるし、左で場所食ってる検索バーは検索アイコンに変えることもできます(タスクバーを右クリックでやってね)。
そして…YES! Windowsの心のふるさと、原風景のスタートメニューが帰ってきました! いや~これでひと安心ですね。
既にお聞き及びかもしれませんが、今度のスタートメニューは右と左の2つにわかれてます。
左半分には「一番よく使う」アプリ、最近使ったアプリ数点、設定のショートカット、ファイルブラウザ。狂ったマシンをシャットダウンするボタンも復活です!
スクロールやスワイプで操作できるアルファベット順のアプリ一覧も復活しました。これはホントに助かります。僕、たとえばハードドライブの空き容量食ってるファイルがわかるアプリの名前、いっつも忘れちゃうんですよね。Windows 8だと名前わからないと検索できなくて大変だった! でも今はこんな僕でもダーッと見て「そうそう、WinDirStatだったね」とわかります。
右半分は広げようと思えば、ずーっと横に広げられます。Windowsストアアプリ(Metroと呼ばなくなって久しい)アプリをピン留めしておける空間。情報がひと目でわかるアニメーションばりばりのライブタイルがあるのもここ。
ちょっと試してみようかなーと思ったら、勝手に新規ドライバーのインストールがはじまっちまいました。で、さっきは動かなかった画面の明るさ調整キーが急に直りました。よっしゃー! ところがインテルのグラフィックス専用ドライバーがクラッシュするごとに画面ボロボロになる不具合が…とほほ。
Windows 8みたいにタッチ画面の右端からスワイプしてパソコン終了しようとしたんですが、電源ボタンは出てこなくて。なぜかWindowsキーを押しても、スタートメニューが立ち上がらないんですね。
これはいただけない
あーあ。これでWindows 10の実験もおしまいかなー。
…と諦めかけたところで、試しに タッチ画面のちっこいWindowsキー押して、電源ボタン押して、システム再起動してみました。恐ろしく時間はかかった(画面に何も出てこなかったけど、たぶんアップデートで)けど、これで全部正常に戻りました。
正常も正常。レノボ独自のファンクションキーだと思ってたものはほぼ全部、Windows 10の機能に正常に割当てられていました。検索キーを押すと新しいCortana音声アシスタントが立ち上がって、設定キーを押すと新しいWindows設定メニューが立ち上がります。連動しないのはWiFiのオンオフ切り替えぐらいですが、これもCortanaに「Hey Cortana, turn off wifi(WiFi切って)」と音声コマンド出せば切れますし。
冒頭に述べたマルチタッチのトラックパッド、ThinkPadの赤ポッチ、ボタン5つも正常に動きました。前とまったく同じです。あまりにもおんなじなので、次どれからテストしていいかわかんなくなってしまったぐらいです。これはさすがに移行されないでしょ、と思ってた微妙なハックまですべてWindows 10に移行されてるんです。スクリーンショットをとると自動的にDropboxにアップロードされる部分も一緒。ImageMagickのシェルも前と一緒です。
システムトレイのちっちゃなバッテリーのアイコンを押してみたら、バッテリーは2本とも検出されました。しかも正しい順序で、取り外せるバッテリーの方からちゃんと減ってます。これはThinkPadの省電機能で制御されてるのかもしれないけど、Windows側でネイティブでそれが認識できて、フル充電までの所要時間もわかるのはナイスですねー。
さて、今晩はここまでにしようと思ったら、画面の隅に通知がポップアップしてきました。開いてみたら、アップグレードの満足度を5段階評価でつけてくれっていうページです。
はいはい、今んとこ快調ですよ。でもまだ表面しか触ってないですからね。実際使ってみてどうかの感想は、また次回のお楽しみっていうことで。
*本稿では7月29日正式リリースのWindows 10を1週間試してみた感想を連続シリーズでお届けしていきます!
Sean Hollister - Gizmodo US[原文]
(satomi)