スリランカ政府は28日(現地時間)、米グーグルが推進する気球を使ったインターネット通信網構築プロジェクト「Project Loon」(過去記事[1]、[2])が、数ヶ月以内にもスリランカ国内において運用を開始すると発表しました。
高高度気球を中継点にすることで、地理的条件に制約を受けないインターネット通信網を構築
Project Loonは、インターネット通信の中継点となる機能を実装した巨大な気球を成層圏浮かべることで、あらゆる環境的要因に左右されない広大なインターネット通信網を構築することを目的とした壮大なプロジェクトです。仮にすべての計画が順調に完了すれば、来年の春頃には、スリランカは世界で初めて “あらゆる地点においてインターネットに接続できる国” となります。
「Project Loon」の解説映像
数か月以内にもバルーンの打ち上げが開始され、2016年3月までにすべてのバルーンをスリランカ上空に配置し終える見通しとのことです。なお、バルーンはおよそ「100日間」にわたり成層圏に滞空し続けることが可能であり、再び配置し直す費用も控えめなものとなる模様。
スリランカでの運用が成功すれば、いずれは様々な理由や制約によりインターネット通信網の構築が困難あるいは遅れている地域においても、Project Loonの運用が開始されることになるものと思われます。成層圏に継続的に巨大な物体を浮遊させ続けることの是非はさておくとして、1つの “近未来的な技術” が早くも実現することとなりそうです。
[スリランカ政府 via Android Authority]