Googleが(大進化、というわけではないものの)非常に便利な機能を公開した。商業施設(店舗など)を訪問するのに、何時頃にしたらよいかの判断基準を与えてくれるものだ。
Googleを使って近くのショップ情報などを検索したとしよう。検索結果のタイトル部分をクリックすれば、これまで同様に住所や電話番号、開店時間などがわかるようになっている。そして新たに「繁忙時刻」などが表示されるようになったのだ。混在している時間帯がかんたんにわかるようになった。棒グラフ形式で表示されていて、日々の営業時間なども確認することができる。
Google曰く、コーヒーショップや買い物、フィットネスクラブなどで待つことが嫌いな人にとって、とても便利な機能になるかもしれないとGoogleは説明している。商業施設毎の「ラッシュアワー」を避けて、より効率的な時間管理ができるようになるわけだ。
現在のところ、世界中で100万単位の施設についてこの機能を提供しているそうだ。閲覧するのに特別に必要なものはなく、最新のモバイルブラウザを搭載しているスマートフォンを使ってGoogle検索を行ったり、あるいはAndroidのGoogle Searchアプリケーションを使って確認することができる。ただし、まずは多くの人が混み具合を気にしているような施設について導入を進めているところであるそうだ。
たとえば、上の図はブルックリンのブルーボトルコーヒーを検索したところだ。他の日に比べて金曜日と土曜日の混雑具合が激しいことが一目瞭然となっている。また、午後遅くから昼過ぎの時間帯に混雑していることがよくわかる。
まだ見られない人もいるようだが、順次公開していっているところなのだとのこと。
Google Nowと連携はしていないようだが、自分の行き先を検索して移動するような人にとって、Google Nowと連動してくれればさらに便利になりそうだ。
もちろん、これまでにも待ち時間を教えてくれるようなアプリケーションはあった。たとえばレストラン向けにはNoWaitがあるし、あるいはディズニーランドやユニバーサルスタジオでの待ち時間をおしえてくれるものもいろいろとある。しかしGoogleは膨大な数のスマートフォンから情報を収集することで、待ち時間の情報などをより広範かつ高い精度で集めることができるわけだ。そしてその情報を「検索」というごく一般的な処理にあわせて提供することができる。
Googleは以前、Google Mapのユーザーから匿名で交通状況などの情報を収集する仕組みについて説明していた。その頃とくらべてGPSがさらに一般的に使われるようになり、商業施設の混雑具合などについても正確な情報が収集できるようになってきたということなのだろう。
「路上の移動状態を匿名で収集して交通状況を提示したのと同様な方法で、混雑している場所の情報などを提供できるようになったのです」とGoogleは言っている。
商業施設のオーナーにとっても、混雑のパターンや繁忙時間を予測するのに利用することができるだろう。もちろん大混雑が問題になるような商業施設にあっては、独自に訪問者を正確にカウントするような仕組みを導入していることだろう。しかし、このGoogleによるデータも、いろいろと参考になるのではないかと思われる。
ちなみに現在のところは、商業施設のオーナーに別途詳細なデータを提供するというようなことは行なっていない。一般の利用者と同様、Google検索を利用してデータを確認するという使い方となっている。
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(翻訳:Maeda, H)