非常に評判のいいWindows 10ですが、何もかもが完璧なわけではありません。この記事では米GizmodoのChris Mills記者と一緒に「あれ、ここ直ってないの?」という点をチェックしましょう。
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僕がWindowsラップトップを買わない最大の理由。それはラップトップでの高解像度ディスプレイの取り扱いが救い難いから。
正確に言うと、27インチで2,560×1,440ドットみたいな大画面・高解像度ディスプレイの場合は問題はありません。でも、とにかくダメなのがラップトップの小さな高解像度ディスプレイの場合。Windowsはテキストやアイコンのサイズを実際の大きさでなくピクセル単位で調整するため、ラップトップだと小さくて見えない!みたいな問題が起きてしまいます。
僕のラップトップ、XPS 13の標準状態。隣のビール瓶と比べて、システムトレイの小ささと言ったら!
Windows 8.1では簡易な解決策が用意されました。スライダーをスクロールして、テキストやアイコンをパーセンテージ単位で大きくする仕組みです。これは一応使える機能でした。
しかし、この機能はサードパーティー製プログラムの多くで問題を起こしました。 たとえばSpotifyは この拡大モードに対応していないため、単純にぼやっと拡大されるだけでした。これは正直、本当にひどかった。また、拡大表示に対応しているアプリ…たとえばChromeでも、タブやナビゲーションバーが拡大されすぎてひっちゃかめっちゃかになってしまいました。
一応言っておくと、これはマイクロソフトだけの問題ではありません。同社はアプリメーカーに問題解決の方法を提供していたのに、その対応が進まなかったのです。
高解像度ディスプレイにおける、OS XとWindowsのタブの大きさの違い。Windowsでのタブの大きさと言ったら…。
1,200ドル(約15万円)もする自分のラップトップのおかしなサイズのアイコン達を見るたびに、なんだか涙が流れる思いです。こんな思いをするくらいなら、1,500ドル(約18万5000円)を払ってMacBook Proを買ったほうがマシというもの。
私はビル・ゲイツに「Windows 10ではこの問題を解決してくれ」と必死にツイートし続け、そして祈り続けました。OS Xはスケーリングの問題をうまく解決しているんだから、Windows 10だって何とかしてこの問題を解決できるはずだ…そう、祈り続けたんです。
決して高望みをしているわけではありません。Windows 10のアプリは高解像度ディスプレイでのみうまく動作します。それは、すべてのUIが高解像度ディスプレイを想定して設計されているからです。
どちらにしろ、Windows 10では基本的に何も―何も解決されていませんでした。スケーリングを調整するスライダーはいまだに存在します。デスクトップではまだマシですが、高解像度なラップトップのディスプレイでは使いものにならないことを覚悟しておいたほうがいいでしょう。
Chris Mills - Gizmodo Reviews[原文]
(塚本直樹)