空で衝突事故や渋滞が起きるのは勘弁ですし。
2013年から計画を進めていたアマゾンのドローン配達計画。やたらと厳しい規制法案が発表されたり、いろいろと難航していました。ですが、今年の6月に米国FAA(連邦航空局)から「ドローンの商用利用についてのルールは、1年以内にまとめます」という発表がありました。
そんななか、アマゾンはドローンのための航空経路を作る計画を発表しました。同社は、複数のドローンが高度を変えて飛行する多層の高速道路を空に作るビジョンも打ち出しています。
「ドローン同士や航空機が衝突事故を起こさないためには、すべての事業者がアクセスできるシステムを使って、お互いの位置情報を正確に把握する必要があるでしょう」と、ドローン配達部門の責任者Gur Kimchi副社長はコメントしています。また、緊急時の対応や、他の航空機との距離や高度などのルールも決めるべきとも。
これは監視や規制だという見方もできますが、これまでも航空機が安全に運行できているのは航空管制システムがあるからです。同じように、アマゾンのような小売業者がドローン配達を実施する前に、ドローンのための交通システムが必要なのは確か。
それに、少なくとも2月にFAAが発表した、とても商用利用ができそうにないほど厳しい法案からは前進できそうです。今、米国ではNASAのチームを中心に、ドローンのための航空交通システムの開発が進められています。グーグルやアマゾンといった巨大企業も技術的・資金的な協力をしています。
法律による規制が新しいテクノロジー産業の普及や発展の邪魔になるという指摘はあります。でも、適切なルールを早い段階から作ることもまた、テクノロジーの発展に欠かせないものかもしれませんね。
source: Amazon Prime Air via Bloomberg
(高橋ミレイ)