サメが食いちぎった? 海遊館の破れた中刷り広告、秀逸すぎる! | ニコニコニュース

ホホジロザメが食いちぎったように破けたポスター。裏はシュモクザメになっている=海遊館提供
withnews(ウィズニュース)

 大阪にある世界最大級の水族館「海遊館」。今年で開館25周年を迎え、特別展示「シャークワールド~ハンターたちの捕食に迫る!~」を開催中です。この展示に関する電車の中刷り広告がネットで話題になっています。サメが広告を食いちぎったような作りで、実際に一部が破けています。しかも表と裏はホホジロザメとシュモクザメで異なった写真です。ツイッター上では「騙された」「センス良すぎ」といった声が上がっています。

【画像】裏面はシュモクザメが食いちぎる! 阪急電車版は破れていないのにそう見せるだまし絵的な表現

「騙された」「すごいアイデア」
 「シャークワールド」は7月17日から来年5月8日まで開催される開業25周年の特別展示。テーマは海の最強ハンターとして知られるサメの「捕食行動」です。

 映画などで衝撃的な捕食シーンが描かれることが多いサメですが、種類によって捕食方法が全く異なるそうです。そうした行動について、海中をイメージした展示室で、まるでサメのテーマパークに紛れ込んだかのように楽しみながら学ぼうという企画です。

 この企画を告知する電車の中刷り広告が、「すごいアイデアだ」「誰かがポスター盗ろうとして破いたのかと思った」とツイッター上で話題になっています。

 伝えたい内容が書かれたはずの、文字や写真の部分も途中で破けている潔さ。表と裏で異なる種類のサメを使って、同じ部分を食いちぎったように見せるなど、随所に工夫が見られます。

海遊館に聞いてみた
 この広告の狙いについて、海遊館の広報担当者に聞きました。

 ――どの電車に乗れば見ることができますか?

 「阪急電車と、御堂筋線に乗り入れている北大阪急行です。北大阪急行の分は実際に破れていますが、阪急の分は破れておらず、だまし絵的な表現になっています」

 ――なぜ2種類あるのですか?

 「電鉄各社の意向によって別々のバーションを作ることになりました」

 ――こだわった点を教えてください

 「実際に破れているものについては、破れている部分のデザインにこだわりました。破れているようにみせているものについては、実際に破れているように見せるため、グレーの影の落ち方、反射の具合を何度も何度も検証しながらデザインを進めました」

 ――この広告、どなたが考案したんですか?

 「海遊館の展示企画をもとに、広告会社の担当者がデザインしました。サメがポスターそのものを食べてしまっているビジュアルが面白いのではないかと思い、本当にサメが紙を食べてしまっているかの様に見える表現にトライしました。サメの荒々しいイメージを、上手くショッキングに表現できたのではないかと思います」

 ――ネット上の反響について感想を教えてください

 「怖くてかっこいいサメのポスターにしたかったのですが、怖すぎるのではないかと心配していました。話題になったので嬉しいです。実際の『シャークワールド』は、かっこいいサメの生態を楽しく展示していますので、ぜひ海遊館にお越しください」

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 これらの中刷り広告、掲示される期間は8月2日までの予定です。実物を見たい方はお早めに!