坂本龍一、映画音楽で仕事復帰 山田洋次監督と初タッグ | ニコニコニュース

映画『母と暮せば』の音楽を担当し、仕事復帰する坂本龍一氏
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 中咽頭がんの治療のため昨年7月から療養中だった音楽家の坂本龍一(63)が、山田洋次監督(83)の83作目となる最新作『母と暮せば』(12月12日公開)の音楽を担当し、仕事復帰することが2日、わかった。長崎の助産婦の前に、原爆で亡くなった息子が現れる山田監督初のファンタジー作品で、坂本は「核のない世界を望んでいる僕としては、これはやるしかありません。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、僕は本当に幸せ者です」と使命感を語っている。

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 同作の舞台は、1948年8月9日の長崎。助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前の原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れ、奇妙でも、和やかな時間を過ごしていく物語。終戦70年、長崎被曝70年となる今年、山田監督が故・井上ひさしの広島を舞台にした『父と暮せば』と対になる作品として映画化し、伸子役を吉永小百合(70)、浩二役を嵐の二宮和也(32)、浩二の恋人・町子役を黒木華(25)が演じる。

 山田監督が音楽に坂本氏を希望し、山田監督作品『男はつらいよ』シリーズの大ファンだった坂本氏が快諾。企画が立ち上がって間もない2014年4月、山田監督は吉永とともに坂本氏のコンサートを訪れており、坂本氏と親交のあった吉永が二人をつなぐのに一役買った。

 山田監督は、企画を発想したときから主演は吉永、音楽は坂本しか考えられなかったといい、「坂本龍一さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。僕の頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています」と感慨深げ。吉永も「坂本さんが『母と暮せば』の音楽を創って下さることになって、うれしくてうれしくて舞い上がっています」と喜びのコメントを寄せた。