坂本龍一、山田洋次監督の最新作で復帰 初タッグを繋いだのは吉永小百合 | ニコニコニュース

『母と暮せば』で音楽を担当する坂本龍一
クランクイン!

 昨年より中咽頭がんのため療養中だったミュージシャン・坂本龍一の復帰第1作目が、山田洋次監督最新作『母と暮せば』(12月12日公開)に決定。山田監督との初タッグとなる本作で、坂本は音楽を担当する。

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 『母と暮せば』の舞台は長崎。1948年8月9日、助産婦をして暮らす伸子(吉永小百合)の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二(二宮和也)がひょっこり現れ、その日を境に時々顔を出すようになる。たくさんの話をして過ごすふたりの時間は、奇妙だが楽しく、その幸せは永遠に続くようにみえたが…。

 今回の企画が立ち上がってすぐに、山田監督から坂本の名が挙がり、映画音楽の仕事をオファー。『男はつらいよ』シリーズの大ファンだという坂本はすぐさま快諾し、初タッグの実現に至った。また、企画発足直後の昨年4月、山田監督と主演・吉永が坂本のコンサートを訪れ、以前から親交のある吉永が両者を繋いだことが今回の話のきっかけになったという。

 坂本は「『男はつらいよ』は、歳をとるほどに味わい深く感じられます。最近などはタイトルバックの江戸川が見えるだけで、涙目になってしまいます」と、山田監督作への熱い気持ちを明かし、「その山田監督から、次回作の音楽を頼まれました。しかも吉永さんが同席しています。この二人に何かを頼まれて断れる日本人がいるでしょうか。このような大作が、病気からの復帰後第一弾の仕事なのですから、ぼくは本当に幸せ者です」と喜びを語る。

 一方、山田監督は「本作の企画で先ず念頭にあったのは、主役は吉永小百合、音楽は坂本龍一、このお二人しか考えられないということでした」と告白。「彼から快い承諾の返事を聞いたときは本当に嬉しかったものです。坂本さんと組んで仕事をするのは長年の夢でした。ぼくの頭の中にはすでに坂本龍一の美しい音楽が鳴り始めています」と作品への自信を覗かせた。