何か事件が起きる前で良かったです。
GMの自動車もハッキングで侵入や遠隔操作ができることが分かりました。同社の「オンスター(Onstar)」という車載情報システムにセキュリティホールが見つかり、そこから進入すれば車のロックを解除して操作ができてしまうようです。
オンスターは、事故があった時に最寄りの警察や消防に連絡をしたり、盗難車の追跡をするサービス...なはずなんですが、この動画を見る限りじゃ自動車泥棒とハッカーのコンビで悪さし放題ですよね。
この脆弱性を見つけたソフトウェア開発者のSamy Kamkarさんは、スマホを使ってオンスターのシステムに侵入するデモンストレーションをネットに投稿しました。恐ろしいことに、いとも簡単にロックが外れる様子が見られます。
解説するSamy Kamkarさん。0:55前後に注目!
実験している車両は今年の初めに彼が母親に贈ったもの。Kamkarさんは、買って数日後にはシステムを悪用される可能性を見つけました。さらに、彼がハッキングのために自作した「オウンスター(Ownstar)」にかかった費用は100ドル程度。材料はオンラインで簡単に買えたそうです。
それを受けてGMは脆弱性を修正したとコメントしましたが、Kamkarさんは「まだ侵入できるけど?」と言っています。ちなみに彼のようなハッカーは、ハッキングのスキルを正義のために使う「ホワイトハッカー」と呼ばれます。
最新の情報によると、GMの広報は「できるだけ早くシステムのアップデートをするので、それまではオンスターを使わないでください」と注意を呼びかけています。Kamkarさんは「もっと悪質なハッカーの攻撃にも備えられるようにセキュリティを強化してほしい」とコメントしていました。
先日はクライスラーの自動車がハッキングできると騒ぎになり、リコールにまでなりました。こうも続くと、他のメーカーの製品は大丈夫なのかと心配になってきます。でも、今のうちに問題点を見つけられれば、後から大きな被害が出るのを防げるかもしれませんね。
(高橋ミレイ)