先月13日に50歳の誕生日を迎えた歌手・中森明菜が、9月30日に新曲「unfixable」を発売することが3日、わかった。シングルとしては初めて全編英語での歌唱となる同曲に制作担当者は「明菜のこだわりで選曲した渾身の作品」と話している。
ストレスによる免疫力低下で体調を崩し、入退院を繰り返してきた中森だが、昨年の『第65回NHK紅白歌合戦』で4年3ヶ月ぶりに公の場に姿を見せ「Rojo -Tierra-(ロホ ティエラ)」(1月21日発売)を披露。しかし、その後、本格的な活動再開には至らず一部で「体調を崩したのではないか」と心配されていたが、実際には海外で極秘レコーディングを行っていた。
制作担当者によると、新曲用に作品を集めレコーディングを開始したのは初春からで、中森は企画段階から参加。その中から50歳最初の新曲として選んだのが、海外の作家に依頼した作品で“4人の作家による共同制作”となる「unfixable」だった。
タイトル「unfixable」は日本語に訳すと「再生不能」。ミディアムテンポのバラード作品に仕上がっているというが、J-POPに詳しい音楽関係者は「バラードは歌姫・明菜の真骨頂と言えますが、ポップス系歌手の曲タイトルとしては異例でしょう。しかも、明菜の新曲だけにインパクトという以上に衝撃的」と一様に驚いているという。
選曲については「レコーディングした数曲の中から絞り込んでいく中で、明菜が最後までこだわったんです」と明かし「表題曲は英語詞ですが、カップリング曲として収録する予定の『雨月』は日本語詞で、その詞の内容は彼女の活動休止中の気持ちを表しているというんです。自分ではどうにもならない、いらだち、焦り…でも、それを乗り越えようと頑張ってきたら、一筋の光が見えてきた…明菜はこの曲を改めて聴いていると涙が出て来る」とも話している。
音楽活動を休止していた約4年間。苦悩と病気との闘いの日々、そして『紅白』への出場を決めた心情が、50歳の節目かつ通算50枚目のシングル作品の中で初めて明かされるのかもしれない。