2022年の開催が決まった北京冬季五輪の招致ソングが、2013年公開の大ヒット・アニメ映画の「アナと雪の女王」の主題歌「レット・イット・ゴー」に“極めてよく似ている”と指摘された件で、中国メディアの環球網は関連記事をいったん掲載したが、閲覧できない状態になった。
「アナと雪の女王」は中国でも公開された。中国大陸における吹き替え版では中国人歌手の胡維納さんが「レット・イット・ゴー」を中国語で歌った。
ちなみに、「アナと雪の女王」の英語原題は「Frozen」で、中国語名は「氷雪奇縁」、五輪招致ソングは「氷雪舞動」だ。「パクリ疑惑」が出たことで、インターネットには「パクリ国家の名に恥じない。世界で最も有名な歌もパクる度胸。たいしたものだ」といった意見も寄せられた。
中国共産党機関紙・人民日報系列の環球時報は同話題を6日付で関連記事を掲載。インターネットでの意見を総合して「(専門家でない)一般の人が双方の曲を聞いた場合、冒頭の部分はよく似ていて、後ろの部分はあまり似ていないと感じる」ようだと紹介。
ただし、「剽窃かどうかをきちんと決めるには、恐らく司法の判決しかないだろう」、「悪意の剽窃なのか」と論じて、「剽窃かどうか」、「故意かどうか」などの判断は“凍結”した。
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◆解説◆
五輪招致ソング「氷雪舞動」の作曲者が世界的に大ヒットした「レット・イット・ゴー」を聞いたことがなかったとは考えにくい。作曲家の中には、よく知っている曲のフレーズが作っている途中の曲の一部に当てはまってしまい、「そこから抜け出す」のに相当に苦労した経験を持つ人もいるという。
最初から「パクる」つもりがなくとも、上記のような苦労や努力を放棄して、「レリゴー(Let it Go)」とばかりにそのまま発表すれば、結果として剽窃したことになる(編集担当:如月隼人)(写真は環球時報掲載の上記記事部分)