今月9日にデビュー20周年を迎える3人組ユニット「globe」の軌跡をまとめた記念ブック『globe 20TH ANNIVERSARY SPECIAL ISSUE 小室哲哉ぴあ globe編』(ぴあ刊)が、あす8日に発売される。2011年10月にくも膜下出血で倒れ、今もリハビリを続けているボーカルのKEIKOが、直筆サイン入りのメッセージを“寄稿”したことが6日、わかった。
KEIKOはglobe20周年記念本に向け、メンバーで夫の小室哲哉に口頭で伝える形で「globe 特に私の歌を待っていてくれている人には、待たせてしまってごめんなさいと思います…。ありがとうとも…。」とメッセージ。復帰時期については「歌いたいなって心から思える様になったら、もちろん皆なと再会したいし、歌いたいかなと…。」とし、「今は本当にのんびりとしていたいです…。」と本音ものぞかせている。
文末には力強い直筆で「皆な ありがとう(ハート) globe Keiko」としたためられ、ファンにとっては胸が熱くなるコメントが綴られている。関係者によると、校了ギリギリのタイミングでメッセージが届き、掲載にこぎつけたという。
小室がタブーなしで応じたインタビューでは、KEIKOの病状についても言及。「音楽に興味がないんですよね。90年代の映像がテレビで流れて、僕が映ったりすると楽しそうに観ていたりするんだけど、でも自分じゃないって感覚があるみたい」と明かす。
時折、小室がツイッターでも報告しているとおり、カラオケで持ち歌を歌うこともあるといい「自分の曲なのに60点とかね(苦笑) 『まぁ、こんなもんだよねぇ』とか言うんだけど、思い切った声、出ないの?って聞くと、『喉? 声の出し方覚えてないんだよね』って。きっと、そこを思い出すと、また出るんだと思うんだけど。それ以外は健康なんですけどね。まさに『ど忘れ』って感じですね。だから希望は持っているんですよ。知らない、できない、じゃなくて、忘れたっていうことなので」と状況を説明する。
リハビリに時間はかかっているが、焦ってはいない。「無念っていう思いはそんなにないんですよ。やりきった感があるので」という小室は、「ホントに何十秒とかのズレで恐ろしいことになっていたわけで…。元気で五体満足でいてくれることは素晴らしいことだなって思うので。これからもできる限りサポートしていきたいなって思っています」と健康のありがたみをかみしめている。
先月29日放送のフジテレビ系『FNSうたの夏まつり』で7年ぶりにテレビでパフォーマンスを披露したマーク・パンサー(ラップ)は、同書で小室と対談。2年ほど前にKEIKOが歌った新曲デモを聴いたときのことを回顧し「完璧じゃないのは確かなんですけど、聴いていると、どうしても泣いてしまったんですよ。いつどんなきっかけで戻るかわからないけど、もしかしたらまた歌い出す日が来るかもって思わせてくれる歌でした。それを希望っていうんだと思います」とKEIKO復活への光明を見いだしていた。
トータル15時間におよぶ未発表のKEIKOのインタビューテープも発掘され、当時の写真とともに8ページにわたって初公開。小室と出会った瞬間に男性として惹かれていた自分の気持ちを隠し続けていたこと、結婚し、隠し事のない間柄になっても訊いていないことがあること、globeのボーカルとしてのプライドなどを包み隠さず明かしている。
globeは1995年8月9日にシングル「Feel Like dance」でデビュー。Wミリオンを記録した「DEPARTURES」(96年1月発売)、ミリオンセラー「Can’t Stop Fallin’ in Love」(同10月発売)、「FACE」(97年1月発売)などメガヒットを連発し、一時代を築いた。なお、本書発売日の9日には、東京・タワーレコード渋谷店で発売記念サイン会が行われる。