「21世紀構想懇談会」の西室泰三座長(中央左)から報告書を受け取る安倍首相。右端は菅官房長官。左端は北岡伸一座長代理=6日午後、首相官邸
共同通信社

 安倍晋三首相の戦後70年談話に関する私的諮問機関「21世紀構想懇談会」の西室泰三座長(日本郵政社長)は6日、官邸で首相に報告書を手渡した。先の大戦をめぐる日本の行為を「侵略」「植民地支配」と明記する一方、戦後50年の村山富市首相談話が記述した「おわび」を盛り込む必要性には触れなかった。米国の国力の相対的低下を受け、安全保障分野における世界規模での日本の負担増を主張した。首相は報告書を踏まえ、14日にも談話を発表する。

 報告書は全38ページ。中韓との和解は「完全に達成されたと言えない」と指摘。和解に向け中韓に「寛容な心」を促した。