卵かけご飯、究極の食べ方!黄身混ぜず少しずつ崩す、ポン酢、マヨ、シーチキン… | ニコニコニュース

「Thinkstock」より
Business Journal

 日本の食卓の定番ともいえる、卵かけご飯。時間のない朝などに食べた経験のある人も多いのではないだろうか。その歴史は意外と浅く、一般的に食べられるようになったのは1955年以降といわれている。

 卵かけご飯は、卵を生食する習慣のない一部の外国人が見ると、かなりのカルチャーショックを受けるようだが、そこは独自の食文化を有する日本だ。近年はひそかなブームとなっており、著書や専門店まで登場している。2005年に行われた「第1回日本たまごかけごはんシンポジウム」では、10月30日が「たまごかけごはんの日」と定められ、卵かけご飯は一部愛好家の間で「TKG」(Tamago Kake Gohanの略)とも呼ばれているのだ。

 そんなTKGについて、「自分の食べ方こそがスタンダード」と思いがちだが、実際はさまざまなバリエーションがあるようだ。今年6月に放送されたバラエティ番組『憲武 フミヤ ヒロミが行く!キャンピングカー合宿 出会い・ふれあい・幸せ旅』(フジテレビ系)の中で、お笑いタレント・木梨憲武(とんねるず)が「ご飯に直接醤油を垂らし、その上に混ぜていない玉子をそのまま落とし、黄身を少しずつ崩しながら食べるのが一番おいしい」と発言、実行していた。

「卵を混ぜない」でかけるという方法は、筆者には初耳だった。しかし、たとえ愛好家でなくても、卵かけご飯の食べ方は千差万別のようだ。以下は、筆者がアンケート調査で「あなたの卵かけご飯の食べ方」を聞いた結果である。

●ちょっとした工夫で味は劇的に変わる

「先にご飯に醤油をかけて、その後に卵をかけたほうが、卵本来の味が引き立つと家で教えられました。それが普通だと思っていたため、友達が卵と醤油を先に混ぜる食べ方をしていた時に驚いた覚えがあります」(20代女性)

「うちは醤油ではなくて、朝食の時には黒こしょう、小腹が空いて間食で食べる時は柚子こしょうをかけます。オリーブオイルを混ぜると、ちょっと西洋風になったりして、これはこれでおいしいです」(20代女性)

「ポン酢です。すごくさっぱりするので、夏には最高です」(10代男性)

 本来は「卵をご飯にかけて食べるだけ」の卵かけご飯だが、すでにこれだけのバリエーションが存在している。さらに、よりこだわりの強い以下のようなケースもあった。

「白身だけ先にご飯にかけて混ぜて、その後に黄身を乗せ、少しずつ崩しながら食べるのがおいしい。スタンダードではないけど、けっこう有名な食べ方だと思っていたのですが、違うのでしょうか?」(30代男性)

「生卵には、コンソメで炊いたご飯が合います。混ぜ方は、時計回りに13回、反時計回りに8回。これは特に意味はないのですが、我が家の習慣だったもので……(苦笑)」(40代男性)

「卵かけご飯専用の醤油を使っていて、さらにぜいたくしたい時は温泉玉子を使います。ご飯は絶対、冷や飯のほうがおいしいです」(30代男性)

●食材を足せば、もう別の料理?

 また、合わせる食材を工夫するという意見も多い。

「明太子やしらす、納豆など、朝食に出てくるようなものはなんでも合います。やはり、朝食べるために生み出された調理法なのだと実感します」(20代男性)

「マヨネーズとシーチキンを一緒に混ぜます。ちょっとカロリーが高いですが、一人暮らしでやたらとお腹が空いた時に編み出して以来、ずっとこの食べ方です」(30代男性)

「キムチとごま油を混ぜて韓国のりで巻いて食べたり、アボカドと一緒に食べたりしています。いくら卵かけご飯とはいえ、少しは女子力を出したいですから(笑)」(20代女性)

 筆者は知らない食べ方ばかりだが、本人たちにとっては「え、この食べ方を知らないの? でも、これが一番おいしい!」という感じに違いない。そして、そんな言葉が多く聞かれることこそが、TKGの奥深さと面白さを表しているのである。

 ちなみに筆者の場合、少量の醤油で溶いた卵を納豆ご飯にかけ、最後にかつお節を散らしてのりで巻いて食べる。少し手間がかかるが、これが一番おいしいと思うのだ。
(文=A4studio)