2014年度に病気や経済的な理由以外で年間30日以上欠席した「不登校」の小中学生は、前年度より約3300人多い12万2655人に上ることが6日、文部科学省の学校基本調査(速報値)で分かった。2年連続の増加で、小学生では全児童に占める割合が過去最悪になった。
調査結果によると、不登校の小学生は1691人増の2万5866人で、255人に1人(0.39%)と過去最悪。中学生は1608人増の9万6789人で、36人に1人(2.76%)だった。
不登校の児童・生徒数は01年度の約13万9000人をピークに、08〜12年度まで減少していたが、13年度から再び増加に転じた。文科省の担当者は「現場からは、『無理に学校に行かせなくてもいい』という親の意識の変化や、無気力な子供の増加を指摘する声が強い」と話す。
同省は、9月に公表する問題行動調査の結果と併せて、詳しい分析を示す。同省の有識者会議は不登校対策として、病院のカルテのように、子供ごとの不登校要因や学習状況を継続的にまとめた個別の支援計画を作ることなどを検討している。
このほか、大学・短大への現役生の進学率は54.6%で過去最高に。特に4年制大学を選ぶ傾向がさらに強まり、約9割が4年制に進んだ。小中学生の数は過去最低を更新する一方、特別支援学校に通う子供の数は増加が続いた。