8月5日、自民党のプリンス、小泉進次郎衆議院議員の“熱愛”をメディアが一斉に報じた。報道によれば7月23日深夜、進次郎氏は現在政務官を務める復興庁元職員の女性と2人きりで、東京都内のホテルの部屋で時間をすごしたという。さらに日刊ゲンダイは、この相手女性と進次郎氏は来夏結婚予定であるとし、東京スポーツは過去に撮影された別の女性とのキス写真まで掲載。進次郎氏の事務所はメディア各社の取材依頼に対し、一様に拒否を貫いている。全国紙記者が語る。
「写真付きで大々的に進次郎の女性関係が報じられるのは、今回が初めてでしょう。昨年12月の衆院選では、党各支部から進次郎への応援要請が殺到し全国を飛び回り、自身も83%という驚異的な得票率で3選を果たすなど、現役政治家の中でも随一の人気を誇っています。党内でも、34歳ながら早くも将来の首相候補との呼び声も高い」
また、進次郎氏の政治家としての“強かさ”にも定評があるという。
「進次郎は父で元首相、小泉純一郎の引退を受け、その地盤を引き継ぐかたちで2009年に初当選。現在も盤石な基盤を築いているが、父親譲りの政治的カンも鋭い。例えば、人気の高さゆえ初当選間もない頃から、たびたび副大臣など重要ポストの打診を受けながらも、異例の出世により党内の嫉妬を買ったりメディアから攻撃を受けるリスクを避けるため、打診を拒否し、あえて一議員として“汗をかく”姿勢を取ってきました。さらに、森喜朗元首相(12年に政界引退)など党内の大物実力者にも気に入られるなど、政治家としての“強かさ”を兼ね備えています」(同)
●気がかりな兆候
そんな進次郎氏にも最近、気がかりな兆候がみられるという。国会議員秘書が語る。
「先の衆院選における自民党勝利の功労者であり、今年9月に予定されている党総裁選ではどの候補者の支援に回るのか、その動向が選挙を大きく左右するとまでいわれる“キーパーソン”になった進次郎さんに、今や表立って口を出せる人物は党内にいません。もはや“党内実力者の一人”になったといっても過言ではありません。進次郎さんは相変わらず支援者やメディア、著名なジャーナリストなどに対しては良い顔を見せていますが、一方で事務所スタッフや政務官を務める内閣府、復興庁の職員などに対する横柄な態度が陰で目立つようになったと、進次郎さんの周辺からは漏れ伝わってきます。さらに党関係者からは『最近、思い上がりが目に付く』との声も聞かれ、そういう評判はすぐに議員秘書や官僚の間で広がりますので、自らの振る舞いで足をすくわれないか、気がかりなところです」
こうした進次郎氏の変化について、前出とは別の全国紙記者は次のように解説する。
「人気政治家にありがちなパターンなのが、『自分は特別な存在』だと勘違いしてしまうケースです。典型的なのが、元外務大臣の田中眞紀子です。田中は父で元首相の田中角栄譲りの歯に衣着せぬ発言で絶大なる国民的人気を誇りましたが、秘書や官僚をあたかも使用人であるかのように扱ったことで多くの人が離れ、田中の実像をメディアや書籍で暴露する人物も多数出るほどでした。頼れる身内を失った田中は徐々に迷走を続け、“田中王国”とまで呼ばれ長年選挙で不敗を誇った自身の選挙区で敗れるという事態を招きました。
進次郎の父、純一郎も議員時代は国民から高い人気を得ていましたが、彼には絶対的な右腕である辣腕秘書、飯島勲がいました。果たして今の進次郎にそのような存在がいるのか。政治家のスキャンダルの多くは、その“身内”からメディアへのタレ込みが発端となるケースが多い。今回の進次郎の件も、よほど進次郎に近い関係者でなければ知り得ない情報であり、情報源が進次郎周辺である可能性もある。もしそうなら、政治家としてはかなり危機的な状況であるといってよいでしょう」
進次郎氏の“田中眞紀子化”が懸念されるところである。
(文=編集部)