「auのネットワークを利用するMVNOではiPhoneが使えない」という定説にIIJが一石を投じた。7月13日、IIJの堂前 清隆氏によるブログで、iOS向けのAPN設定ファイル(APN構成プロファイル)の内容をカスタマイズすることで、auのネットワークを使ったMVNOのSIMカードでもiPhone、iPadで通信ができるようになった、と報告があったのだ。
堂前氏の報告では、「3Gでの音声通話が可能になったが、データ通信があまり安定しない」と説明。まずは実験的な取り組みとして、ITリテラシーが相当高いユーザーに向けて、「IIJmio」用のカスタマイズしたAPN構成プロファイルを先行的に配付。なおauのネットワークを使ったIIJのサービスはまだ法人向けだけで、個人向けは未定となっている。iPhoneは今のところ、動作保証する端末ではないが、ユーザーにとって有用な情報、あるいは検証して新たな情報があれば発信していく方針だ。
auのネットワークを使うMVNOの1社、ケイ・オプティコムの「mineo」でも同13日、IIJのレポートを受けて同社の取り組みを説明するブログエントリーを公開した。また14日午後には、動作検証の速報を掲載する予定で、今のところ、au版iPhone 6であれば安定して利用できることを確認したものの、SIMロックフリー版のiPhone 5sやiPad mini 2では不安定な状況が続いているとのこと。こうしたステータスが今後も継続するかどうかも不明で、mineoのサービスとしてはまだ推奨できる段階ではないと説明。今後も検証を続けていくとのこと。テスト結果の詳細はmineoのサイトで追って案内される。