「創価学会」「エホバの証人」「幸福の科学」など、日本にはさまざまな宗教団体が存在しており、その信者たちは日々あの手この手で広報活動をしているわけですが、その方法のひとつとして「アニメ」を使う団体もあるわけです。
宗教アニメと聞くと、なんだか怪しい雰囲気を感じ取ってしまいがちですが、絵やストーリーのクオリティは意外にも高く、一度くらいはみておいて損はありません。
今回は宗教団体が制作した、ちょっぴり思惑が見え隠れする「宗教アニメ」をテーマに選んだ5作品を紹介したいと思います。
■創価学会・池田大作が原作を担当、文科省選定を受けたニチアサ系アニメ「あの山に登ろうよ」朝昼夕で七色に景色が変わる美しい山「虹の山」を描いた絵本から始まる物語。少年少女たちが家の庭で遊んでいるうちにうっかり眠ってしまい……目が覚めたら見知らぬ世界に!すごーい!
なんとなく目の前にそびえる大きな山に登ろうということになったものの、急に天気が崩れたり、逃げ込んだ先で野生動物に襲われるなど、さまざまなアクシデントに遭遇するキッズたち。みんなで力を合わせて乗り越えて、知らない土地を冒険しちゃう!
幼児向けということもあり、ニチアサ感のあるテイストの絵柄や表現が目立つ作品となっており、「機動戦士ガンダム」シリーズに登場するニュータイプの少女・ララァを演じた潘恵子さん、「機動戦士Zガンダム」でヘンケン艦長を演じた小杉十郎太さん、そして「ドラゴンボール」シリーズの悟空で知られる野沢雅子さんなど、今となっては大ベテランの声優たちが出演しているのも熱いですね!
「魔法は悪いことよ。だからエホバは嫌いなの。」「エホバが嫌いなもので遊んだら、エホバは嬉しいかな?悲しいかな?」
「エホバの証人」が公開しているのは、クレイタッチのCGアニメーション。主に人と人で「わかちあう」ことの大切さや、ちょっとした「気遣い」などを、エホバのありがたい教えとともに、パパやママが子供たちにわかりやすく教えてあげるというハートフルなストーリーが描かれています。
内容については、心が汚れきっている私には何を言っているのかさっぱり理解できませんでしたが、意外にもアニメーション映像のクオリティは高く、配信中の全20話を無心に見てしまったほどです。
さらに、嬉しい事に日本語だけでなく英語や中国語、アイマラ語、イソコ語、タガログ語など、約50ヶ国語に対応しているので、世界中のアニメファンにオススメできちゃいますね!するかどうかは別として。
オウム真理教から改称に改称を重ねてきた「Aleph(アレフ)」が公開しているフラシュアニメシリーズ「わたしの真理実践記」。
主に悩める信者へのアドバイスや体験談を中心としたストーリーで、「修行でどんどん若返るーー92歳の奇跡」や「真理の実践で得た仕事の成功」といった9作品が公開されています。
正直なところ、絵も声優の演技も総じてクオリティは低いのですが、かつてのフラッシュアニメ全盛期を思い出させるレトロなテイストがくせにになります。もしかしてそういう演出なのか!
「心の世界 その窓を開きます。統一原理はあなたの人生を変えます。」
愛に満ちた人生を送るには何が必要か。これまでに人類が積み上げたきた科学や哲学といった歴史に触れつつ、「なぜ?」「なぜ?」と疑問を提示して、それらを克服するために必要な「何か」を知るための扉を開けてくれる存在が「統一教会(統一原理)」だというメッセージを、シンプルながらもセンスの良さを感じるアニメーションとともに伝えるといった感じの作品です。
現実世界を描いた部分では色味を抑えて、彼らのいう「心の世界」は色彩豊かに描くことで、その世界が魅力的なものであるように感じさせる演出は強烈!
話の持っていき方も上手いもので、ボーッと眺めているうちに「おっ、そうだな」と納得しかけたほどです。制作したのは米国の統一教会で、これに日本語字幕をつけたものが日本の統一教会のYoutubeで公開されています。
幸福の科学のアニメといえば「仏陀再誕」。原作・原案を大川隆法さんが担当しており、VFXにかなりの力を入れた作品ではあるようですが、そんなことはどうでもよくなるほどに声優陣の顔ぶれがすごい。
子安武人さん、小清水亜美さん、置鮎龍太郎さん、三木眞一郎さん、銀河万丈さん、白石涼子さん、三石琴乃さん、吉野裕行さん……まさに!超・豪・華・声・優・陣!これは夢じゃないだろうか、これほど実力と人気を兼ね揃えた声優たちが揃う作品はそうはないでしょう。もうこれだけのためでも見るべき。
ちなみに、2015年10月10日には劇場アニメ作品「UFO学園の秘密」が全国ロードショーを予定していますが、こちらも逢坂良太さん、瀬戸麻沙美さん、柿原徹也さん、金元寿子さん、羽多野渉さん、浪川大輔さんと、声優陣が超豪華なので声オタ的に見逃せません。
あっ、もちろん製作総指揮は大川隆法さんです。