快眠セラピストが語る、熱帯夜でもぐっすり眠れるポイント5 | ニコニコニュース

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夏の暑さは、プールや海で遊べてうれしい半面、夜になると睡眠を妨げる疎ましい存在に……。寝ようと思い、布団に入ったものの「暑い! 眠れない!」となったことがある人も多いハズ。快眠するための基礎と、熱帯夜に効果的な環境のつくり方を調べてみた。
夜ぐっすり眠るためにやっておきたいこと

まずは熱帯夜に関係なく、日ごろから睡眠の質を良くする方法を探したところ、快眠セラピスト・三橋美穂さんの著書『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』にたどり着いた。今回はこの本のなかから、いくつか快眠するための方法を紹介しよう。

●午前中は太陽光を浴びること
太陽光を30分以上浴びると、夜ぐっすり眠れるようになる。「午前中に浴びる30分の太陽光は、睡眠薬1錠分に当たる」と明言する研究者もいるとか。太陽光には、神経伝達物質であるセロトニンの分泌を増やす作用がある。セロトニンは夜暗くなると、眠気を促すメラトニンに変化するそう。直射日光を浴びなくても、目から明るい光が入るだけでOK。午前中はなるべく外を見るようにするといいだろう。

●夜はぬるめの入浴で体温調整&リラックス
睡眠の質を上げるには、ぬるめのお風呂に15分ほど入るのが良いそう。お湯の温度は、夏は38~40度、冬は39~41度。全身浴でゆっくり入ると、体温上昇と一緒にリラックス効果も得られて一石二鳥。就寝の30分~3時間前に入浴すると、寝つきが良くなり、深い眠りにつけるようだ。

熱帯夜は段ボールとエアコンの温度設定で乗り切る

寝苦しい熱帯夜対策として、『冷却ジェルマット』や『竹シーツ』などの定番アイテムがある。ひんやりとして、暑い夜にはピッタリのアイテムだが、意外と値段が高く、購入する気になれない人もいるだろう。そこで役立つのが、段ボールとエアコンだ。

●背中段ボールで不快な蒸れを解消
蒸れは不快なだけでなく、睡眠途中で起きてしまう原因にもなる。そこで、B4サイズ(約25×35cm)ほどに切った段ボールをシーツの下に敷くことで、背中が敷き布団に密着せず、通気が確保されて蒸れ対策に。ただし、敷きパッドを使っている人は注意が必要。というのも、敷きパッドのなかにポリエステル綿が詰まったものは、熱がこもり蒸れやすくなるためだ。

●エアコンの温度設定は体温に合わせるのがコツ
熱帯夜で苦労するのがエアコンの温度設定。温度が低すぎれば寒く、高すぎれば暑く。温度設定のコツは、体温に合わせること。人の体は、深部体温が下がると眠たくなると言われている。そのため、眠り始めは深部体温を下げるために、体表面の温度が上がり熱を放散されるので、就寝1時間前に寝室のエアコン温度を25度で、部屋をしっかり冷やす。就寝時は、少し汗ばむけれど目覚めない程度の温度(26~29度)に変更する。こうすることで、1時間くらいかけて徐々に室温が上がり、体温リズムに合わせた温度変化をつくれるようだ。ちなみに、熱帯夜の場合は、ひと晩中高めの温度設定でエアコンをかけるほうが熟睡できるそう。

●夏の寝具はなにが良いの?
三橋さんに、夏にオススメの寝具を伺ったところ「サラフの敷きパッドは、汗を吸って熱を逃がす構造のため、背中がサラッとして快適です。また、ふとんの西川の『7重織ふんわりガーゼケット』は、通気性と吸湿性に優れ、軽くて柔らかいので夏寝具に最適」とのこと。汗や熱をいかに効率よく逃がすかがポイントのようだ。……と、気になるのがサラフ。調べてみると、エアコンに頼らず健康的な眠りをサポートする快眠寝具を販売するメーカーだった。エアコンや扇風機の風が苦手な人は試してみるといいかも。

また、熱帯夜にはやってしまうこともある冷水シャワーや、冷たい飲み物で体を冷やしてから寝る行為については、「急に体が冷えると、これ以上体温が下がらないようにするため、深部体温が下がりにくくなるので逆効果です」(同氏)。いくら暑くても前述のとおり、ぬるめの入浴を心がけよう。

「眠りは、少しの工夫で必ず変わります」と著書・三橋さん。今回紹介した方法は、特別な道具がなくても実践できるものばかり。これからの時期、熱帯夜が多くなるので、自分に合った快眠法を探してみてはいかが?

●参考
『驚くほど眠りの質がよくなる睡眠メソッド100』著者・三橋美穂さん