日本代表は9日、EAFF東アジアカップ2015の最終戦で韓国代表と対戦し1-1で引き分けた。この結果、2分け1敗の日本は大会史上初の最下位に終わっている。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は試合後、「おそらくこれが(今大会で)一番良い試合だった。内容について、それから戦う意識において。得点を取るチャンスはかなりあったので、勝てなかったことは少し残念だ」と感想を語ると、「素晴らしいアクションがいくつかあったし、私たちが理想とするゴールもあった。これがハイレベルのアクションだったと思う」と振り返り、「だから選手には「おめでとう」と言った」と明かしている。
ハリルホジッチ監督は、今大会を通じて、「国内組のことがよくわかった。真のA代表に入れる人材は何人か見つかった」とアピールに成功した選手がいると明言。一方で「何人かは、まだ努力が必要」と語るが、「ここに来たほとんどの選手が、素晴らしいスピリットを見せてくれた」と改めて選手たちを評価した。
未勝利の最下位で終わった日本代表だが、同監督は、「たくさんのポジティブなことがあった。もちろん結果は満足していないが、そんなにがっかりもしていない。本当に選手たちは勝ちたい気持ちが強かった。それだけに(勝てなかったのは)残念だ。勝利するための努力はすべて出したと思う」と前向きにコメント。「最後のラストパスやフィニッシュで、少し欠けている部分もあった。CKの後に少しナイーブな失点もあった」と課題を明かすが、「われわれはしっかりトレーニングしてきたし、これからもトレーニングすべきこともある。それが今回の収穫だ」と、次に繋がるポイントもあったと語った。
今大会は準備期間も短く、厳しい条件の中で臨まなければならなかった。その結果の2分1敗。ハリルホジッチ監督は、代表チームの準備期間について問われると、「どの世界の監督であっても準備をしたいと思うのは当たり前だと思う。私は言い訳をしているという記事が書かれているが、それについては少し怒りを感じている」とコメント。
「私は多少はフットボールを知っているし、チーム全体でトレーニングする必要があることを知ってほしい」と続けると、「この3試合を見て、パワーが除々に上がっていったことに気づかれたと思う。かなりハイレベルなアクションをしたのではないかと思う。少し慌てたシーンや、ゴール前での存在感が足りない部分もあったかもしれない。それでもベーシックなトレーニングをしっかりして、そして選手にはメッセージ伝えた。批判も言い訳もしていない」と説明し、“言い訳”報道に反論した。
そして、「日本の皆さんへのメッセージとしては、もう少しフットボール全体を理解しましょう。そして、少しトレーニングの時間をください、と言っているだけだ」と今大会の結果を受けて日本のファンへの言葉を明かすと、「次のカレンダーでそれが反映されていることを願っている。少しは代表監督の意見も取り入れてほしい」と次回の代表戦で改善されていることに期待を寄せた。
最後に、「それでもこの大会では、いろいろな発見はあった。2〜3人の本当に良い選手が見つかった。彼らは私たちに多くの満足を与えてくれた」と選手名は明かさなかったものの、改めて収穫を強調。「第一の目的は勝利だが、それももう一つの目的だった。われわれにとってはBチームというわけではないが、誰が定着するかというのも目的だった」と語り、未勝利だった今大会でも一定の目的を達成したと明かしている。