下部を覆うカバーが脱落した山陽新幹線さくら561号の車体=9日午後、福岡県那珂川町の博多総合車両所
共同通信社

 山陽新幹線の車両からカバーが脱落して停電、女性がけがをした事故で、JR西日本は9日、カバーを車体に固定していたボルトが2本ともなくなっていたと発表した。隣にあるカバーも脱落の恐れがあった。取り付け時に作業員の締め方が甘く、その後の検査でも見逃すなどミスが重なった可能性がある。

 事態を重視した国土交通省九州運輸局は9日、JR西に文書で警告。福岡県警も同日、業務上過失傷害の疑いもあるとみて、車体を実況見分するなど捜査を始めた。

 JR西によると、カバーは試験のために取り外し、7月24日に再び取り付けた。その後、複数回の検査を経て、8月7日に営業運転を再開した。