東京で8日連続の猛暑日を記録するなど、今年の夏は全国的な猛暑に襲われている。これだけの猛暑だとクーラーを使う機会が多くなるが、どうしても気になってしまうのが電気代。そこに「クーラーを24時間つけっぱなしにしても、電気代はそれほど上がらない」という内容のブログ記事が登場し、話題となっている。実際にはどうなのだろうか?
8月4日、あるブロガーが「毎日24時間クーラーをつけっぱなしで一ヶ月過ごした結果」というブログ記事を公開した。ブロガーは、すでに“つけっぱなし”を実行している妹から、「つけっぱなしとお出かけのために切ったりつけたりするのは、ひと月で1000円~2000円ぐらいしか変わらんで」と言われ、自らもつけっぱなしを実践することを決意。7月の1カ月間、
「設定温度は28度。
という条件で生活したところ、電気代は前年同月比でわずか2000円のプラスにとどまったという。
この結果には、ネットユーザーも大いに驚かされたようだ。ツイッターには、
「へえぇーーーーーっ!」
と、驚きと感動の声があがった。また、
「自分もずっとつけっぱなし。7月は6月よりも2000円くらいしか電気代上がってませんでした」
など、ブロガーに同意する人も次々と登場。記事には「いいね!」が2.8万件つく(8月10日時点)など、多くの人に読まれた。
つけっぱなしにすることを、“プロ”はどう見ているのか? 三菱電機のWebサイトには、「エアコンの運転は必要な時間だけに」と明記されており、「タイマーを活用するなど、必要な時間だけ運転しましょう」と述べられている。また、東京電力も「暖房や冷房の上手な使い方は『~すぎないこと』。(中略)1日1時間、使用時間を減らすだけでも大きな省エネ効果があります」と記しており、つけっぱなしはまったく推奨していない。
しかしブロガーは、「つけっぱなしだと快適で身体に負担がありません」「暑い外から帰宅した時の爽快感は何とも言えません」と述べたうえ、頻繁に浴びていたシャワーの水道代とガス代が約2500円減ったため、「トータルではつけっぱなしの方が安くなりました」と結論づけている。
電気代だけで考えると、やはり「つけっぱなし」のほうが多少電気代はかかるものの、そのほかの光熱費を節約でき、結果的に安上がり…というのが実際のところのよう。だが、「クーラーをつけっぱなしの方が経済的」という実験結果は、多くの人を誘惑したことは間違いないようだ。
※当記事は2015年08月10日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。