さあ、何をして遊ぼう?
自分のアバターを作ってオンライン生活を楽しむ「Second Life」。リリース当時はPCからアクセスするハイエンド3DCGの仮想空間として話題になりました。でも、いかんせんPCディスプレイ上での体験です。正直、仮想現実(VR)としては少々物足りない部分もありました。
そして「Second Life」のローンチから12年。開発元のLinden Labは、VRヘッドセットOculus Riftで体験できるVR版「Second Life」の開発を進めています。開発プロジェクトのコードネームは、「Sansar(ヒンディー語で「世界」という意味)」。新たな世界の創世記を描こうという開発者の野心が伝わってきます。
市販用のOculus Riftが発売される2016年1〜3月と同時期に、Linden Labは「Sansar」のアルファ版をリリースする予定です。正式版は2016年末までにリリースするそうなので、私たちも自宅で遊ぶことができますよ。これは楽しみですね!
「Sansar」では、美麗なグラフィックにどっぷり浸かって「Second Life」とは比べものにならない程の没入感を体験できるはずです。特にストーリーが設定されていない自由な仮想空間で思い思いに過ごせるのは前と変わらず。また、現実のお金に換金できるL$(リンデンドル)をやりとりして自分の得意分野を生かしたビジネスをすることもできます。
収益モデルは、「Second Life」と同じような課金システムや仮想空間に経済圏を作ることを想定しているようです。でも、課題もあります。なぜなら、Oculus Riftをユーザーが買うだけの魅力が「Sansar」になければ、ビジネスモデル自体が成り立たないからです。それから、「Second Life」で問題になっていた経済的な不平等も改善していくとのこと。結局リアルマネーをかけないと楽しめないってなると、萎えますからね。
ですが、「Sansar」が家庭用VRコンテンツを普及させる引き金になる可能性は十分ありそうです。これまで発表されてきたVRコンテンツはアトラクションやゲームが中心でしたから。それに、「Sansar」自体がVRエンターテイメントを配信するプラットフォームになることだってあるかも…?
source: Quartz, Linden Lab
(高橋ミレイ)